評価:★★★★☆ 4.3
将棋のプロ棋士を目指し挫折した元奨励会員の青年が、アメリカでチェスに出会う。将棋の国の真田智史。社会主義運動に傾倒した母に捨てられ孤児となった、アメリカの天才ロバート・フリッツ。少女のような少年ロシアの奇才ニキータ・コトフ。子供の頃から3人が見続ける不思議な夢と、交錯する3人の運命。
「チェスは盤上の戦争、目的は敵の心を砕くこと」と世界チャンピオンを目指すロバートと、「チェスは自然界の縮図である小宇宙」と捉えその美を探究するニキータ、2人の間に立つ真田は自分の役割を模索する。
話数:全101話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
将棋プロを目指し挫折し、チェス記事のコラムを書くことに逃げたた主人公が、自分より一回り幼かったチェスの天才の出会いで、自分のなかに秘めた情熱を再び燃え上がることになった話です。年齢、人種、そして才能も違う二人が結ぶ友情は心を暖かくしました。チェスが全く分からなくても、一人一人のキャラの思い、葛藤、自負、高潔さ、そして夢が行間に滲み出って、三月の獅子(漫画)と似て、独特の雰囲気で楽しめる作品です。今まで読んだ小説の中に一番、キャラの気品を感じさせることが上手かもしれない、一言だけで、ひとつの仕草だけでも滲み出させます。話最初はテンポ遅いだが、七話辺りから展開が一気に早くなります、ご注意ください。
インターネット記事のライターの青年が、ワシントン公園で目を覚ました。そこで彼が出会ったものは、草チェスに興じる人々だ。なし崩しにチェスボードの前に座らされた彼は、将棋の奨励会で培われた経験とセンス、読みの力を生かして瞬く間に戦況を圧倒する。もうこの出だしでやられてしまった。格好いいし熱いし、言うことなしである。また、その後の展開も実に見事だ。チェスという日本人にはなじみの薄い競技の海外での扱いを、比較的近しい存在である将棋打ちの目を通して描いている。戦いの火花を散らす登場人物たちも多種多彩であり、世界各国の天才秀才の立場視点から描くことで、さらにチェスというものの造形をはっきりさせることに成功している。肝心要のチェスシーンも実にわかりやすく、戦況の推移とともにドキドキさせてくれる。そして何より、この作品には夢がある。読み手をわくわくさせてくれる何かが詰まっている。
作者のチェスに対する熱い気持ちが伝わる。日本の将棋界やらも少なからず関わるので将棋好きにも読んでもらっても良いかも(私は将棋もチェスもできない)チェス抜きでも物語としておもしろいアメリカンジョークやロシアンジョーク?も出てくるし、要人物のチェスやることになった切っ掛けの話も凝っている主人公と天才チェス少年の友情も見ててポカポカするロシアン女子チェスプレイヤーの高飛車だけれども、女性でも世界と戦える証明するという目標や独自のポリシーを持っていて憎めない各々のチェスへの信念は違う方向向いているけれどチェス好きであるこはかわらないのもおもしろいまた、主人公(記者)の書く記事も面白いこれを期に、チェスオンラインアプリをインストダウンロードしてしまうほど絡み合うチェスプレイヤー達の運命、夢に出てくる3人目の人物、アメリカvsロシア、日本チェス界の動向、主人公はどこまで上手くなるか期待