ファザコン中年刑事とシスコン男子高校生の愉快な非日常：１～クラスメートは重要参考人？！～獅子岩から望む瀬戸の海と、和歌に込めた想いの意味～

前の方のレビューを読ませてもらっていたら、もう書くことが無くなっちゃったよ……（もはや説明不要の本作とは思うが、あえてこのレビューでは『愛憎』の人間模様にスポットライトを当てたい……っ） あ、あれ、思てることと言うてることが逆転しとるっ！？（うっかり★さん 「愛」と「憎」。これの終盤に向けての浮かび上がり方というのが非常に印象的でした。ある者は「愛」のために奔走し、ある者は「憎」によって暗躍する。 人と人とを結ぶのは、結局はそのふたつの感情しかないのか？ そんな問いを様々な人間模様が突きつけてくる本作……２時間ドラマの演出感も盛り盛りで、すこんと、のめり込めますぞ！！（月★並 そして折角、成宮さんが回収してくれると宣言してくれたにも関わらず、こう叫び出したくなるのを止めることなど出来やしないんだ……っ！！ ……Ｒａｉｎって、誰ぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ！！

広島県在住の高校生、藤江周はある日、お隣に住む奇妙な親子（息子×父）と親しくなる。その親子はなんと、たたの親子ではなく、「親子のように固い絆で結ばれたなぜか上司と部下」という、マンガチックな関係だった？！しかも同居までしているらしい二人。周はやがてこの父子が、泣く子も黙る広島県警捜査一課の刑事だと知る。頭脳は抜群だがおちょくりがきつい息子、和泉と、一課長にしては気の良すぎる高岡のコンビが、他のクセ者デカたちとともに周の姉を巻き込んだ事件を解決していくストーリー。謎が謎を呼ぶ展開、様々な思惑で動いていく見えない犯人、警察の裏事情などなど、これぞ王道警察小説です！ あっという間に読了してしまうスピーディーな展開、いろいろかかえて病んだ人々。しかし最後には「なんだか広島県警って楽しそうだな」とさえ思わせてしまうある種の強引さ。たまりません！！

“物語はごく普通の日常から始まる。ある日高校生の周がアパートの隣人と顔を会わせる。いい大人なのにお父さんに閉め出されちゃった隣人、和泉。和泉は実は刑事。””お父さん””こと聡介も刑事。聡介はある日かつての同期から暴行事件の捜査協力を頼まれる。周は兄夫婦と一緒に住んでいるけれど、兄は仕事人間で全く家に帰ってこない。義理の姉と過ごす時間の方が多かった。刑事と高校生の周、一見なんの関係もないいくつもの視点は交互に進み複雑にからみあう。やがて一人の刑事が失踪し、残されたのは百人一首の一節だった――なぜ暴行事件は起きたのか。犯人は。百人一首が残された理由は。魅力的な登場人物もあいまって、ぐいぐい引き込まれるサスペンス。刑事ドラマ、ミステリーが好きなら読まない手はありません！”

格好いい訳じゃない。むしろ泥臭い本当の葛藤がここには描かれている。本来は明るく活気があり、誰よりもパワフルな警察を描くなんてのが、普通だろう、しかし違うんです。ヒューマンドラマと一言で言うには余りに切なく、悲しい内容とその裏に潜む強かな物語。警察内部の暗躍と日常にある非日常の境目、全てを語らずに心と目で察しながらも事実をひたすらに追求する。人の感情、それでも信念を貫く男達の生きざま、難しくない筈の真実は余りに切ない。1話1話の長さはバラつきがありますが強弱として申し分のない長さにまとまっており、全て螺旋階段のように回っていきます。少し切なく、暖かい心を揺さぶる一作を読んでみて下さい。貴方はどんな思いで最後を感じとるでしょうか？読んでみて下さい。凄く引き込まれますよ。

警察ものと言えば、こんな名台詞がありましたね？事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ！青い。島くん。現場だけじゃないんです。其処彼処で事件が勃発しているのです。事件発生アラート祭りです。クセの強いキャラの数だけ祭りがあります。しかもイケメン祭りです。さて、この濃いキャラ達。映画にするならどんなキャスティングにしましょう？夢が広がります。総出演料は日本映画史上最高額になること間違いなし。そんな史上最高のキャスティングをしてみませんか？事件の好みでこちらをご紹介していますが、この作品はシーズン2・3・解決編・4と続編があります。そして他にも姉妹作品があります。『初恋が唇に触れる時季』『バツイチ父子の愉快な非日常』まさにシスコンになる事請け合い！そしてあなたの夢の映画を作ってください。全米を泣かせるのはあなたかも知れない！