評価:★★★★☆ 4.3
ある日突然、妻が家を出て行った……。
まぁ、仕方ないか。どうせいつか、そんなことになると思ってたよ。ファザコン中年刑事とシスコン男子高校生の愉快な非日常シリーズ0作目(出発点!!)
広島県警捜査1課強行犯係に勤務する主人公。仕事にかまけて家庭をほったらかしにしていたら、ある日突然、嫁に出て行かれてバツイチホームレスと化す。
実家はなく、持ち家もないため、職場の上司であり実の父親のように慕う先輩刑事の家で居候させてもらうことになる。
大好きな父親代わりと、愉快な仲間達と一緒に県内で発生する殺人事件を解決していく。
2時間ドラマのつもりで気軽にお読みいただけると嬉しいです。
話数:全41話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
「ファザシス」のエピソードゼロ……何故このタイミングで紹介するの? とお思いの貴方…… 私が多分に遅ればせながら、ただいま読了したからであります……っ(最★遅 そうですよね、これ読んでなかったとかありえないですよね……こんな体たらくじゃエビ太のルーツから知る男としてお恥ずかしい限りですよね……(意味不明な★自嘲 おい、閑話だけでレビュー書き込めてしまうぞ! とお焦りの貴方…… 本作は、広島県警に属する和泉彰彦とその「父親」高岡聡介の「日常」を描いた「2時間」サスペンスドラマです。 そう、正に「2時間」の枠に、様式も臨場感も話の流れもすっぽり収まるかのような、そんな感覚を呼び起こさせる物語…… 「家族」がいて仲間がいて、そして事件がある。 静かに、しかし確実に真相へと迫っていく展開に、貴方は「2時間」のあいだ、引き込まれっぱなしになることをここに保証しますぞッ
∀・)こんにちは。イデッチです。本日のレビューは大家も大家、なろう推理界の巨匠、成宮りん様のデビュー作でございます。ええ、今更読みにいきましたが、今更感動しました☆∀・)特筆すべしは読みやすさ&わかり易さのある雰囲気ですね。これは成宮様のシリーズならどれにでも当てはまることなんですが、デビュー作にしてまずそこが素晴らしく良い。そして和泉&高岡のナイスコンビを中心としたキャラ立ち感……!∀・)こうした特色もありながらキチンと推理小説としての体裁も整えられてます(犯人は意外な人でした)!もはや見事としかいいようがないクオリティですね。∀・)推理モノと聞くとどこか小難しいモノを連想する人がいるかもしれませんが、推理以外の楽しみも充分に詰まった名作です!まだ読んだことない人は是非読んで、ボクと一緒に成宮りん様を応援していきましょう♡♡♡
最初は、刑事達のドタバタ劇かな?と思わせつつ、真相究明になると、複雑な人間模様が見えてくる。ミステリーもさることながら、ドラマもしっかりしており、最後まで楽しませてくれる。それに広島県警を舞台にした警察作品といのも珍しい。これまでにあっただろうか?広島を人海戦術で駆けずり回る同作品は、まさに2時間サスペンスの王道!これは個性的な刑事達のバイプレヤーズだ!!作者さんは昭和のレトロな刑事モノを意識したとのことだが、古さは全くない。むしろ昭和の刑事モノを意識したからこそのリアリティがある。やはり、時代が変わり犯罪の手口が巧妙になっても、事件を起こすのは人間。事件に至るまでの人間模様は、昭和でも平成でも、普遍的。ゆえに、事件が解決した後は、主人公達の物思いにふけるシーンは、読んでいて共感してしまう……シリーズは続いているが、この第一作で、すでに完全度は高い!
刑事もののドラマを見る人は、コンビを目にすることが多いだろう。この小説『バツイチ父子の愉快な非日常』にもコンビが登場する。それも最高のコンビだ。イケメン刑事の和泉、そしてベテラン刑事の聡介。そして魅力的なのはこのコンビだけではなく、濃厚な周りのキャラクター達。そして、そのキャラクター達に負けぬほど濃厚なストーリー。面白くコメディ!……かと思ったら発生する殺人事件。ワクワク、そしてハラハラ、色々な感情を感じながら読むことが出来ます。一度読み始めたらもう止まらないで最後まで読んでしまうこと間違いないでしょう。読んでいない人は是非ご一読してみてください!この魅力あるキャラクター達やストーリーに浸って見てください!そして読んだ方に朗報です。なんとこの話、続編があるんですよ!(゜▽゜)終わっちゃったー、と悲しい気持ちにならずに次のストーリーに飛び込みましょう!
私は『刑事物』と呼ばれている、殺人事件を解決していくサスペンスドラマのことは、濃密なヒューマンドラマであると思っている。事件を解決に導く刑事は、数々の容疑者や物証を、客観的に眺めねばならない。そしてそんな彼らを読者は、さらに客観的に見つめる。つまりさながら空の上からドラマを見つめるようなものだ。本作は、『濃い』キャラクターたちが多く登場し、軽妙なやりとりを繰り返しながら、事件を解決へと導いていく。その『濃さ』はさながら海老の出汁のようなものだ。しかし刑事物であるがゆえに、彼らを離れた視点から我々は見つめられる。その距離感が実に丁度良く、彼らの色が織りなすハーモニーを楽しく眺めることが出来る。さらに事件に関与する人々に対しても同様だ。そこには悲しすぎるほどの人の本能が浮き彫りとなる。刑事物の特徴を上手に活用した作品。
所謂、警察もの。事件を追いかけ、手繰っていくサスペンス。ある日発見された女性の変死体。動き出すイケメン。イケメン?いや、捜査官。惑わされる読者。いや、捜査官。そう、丁寧な描写でリアルに進む事件も、個性豊かな登場人物達に気が取られてしまい、危うく事件が迷宮入りしてしまいそうです。あっちもこっちも気になってしまいます。しかしご安心を。聡さん(父刑事)がいます。脱線しかかった事件(私も)を、しっかり導いてくれます。互いに妻に逃げられた父子(実は他人です)がメインのこのお話。『バツイチ父子の愉快な非日常』確かにそうなのですが、それ以上にギッシリ詰まった作品です。嬉しい事にこの作品にはシリーズがある。それもいい。いつだってそうだが捜査本部が解散する時には解放感と疲労感、そして寂寥感が漂う。読後に寂寥感を漂わせても、次があるのだから。
タイトルから誰が警察組織を描いた小説、と想像できるだろう?(ちなみにこれは褒め言葉である。)『バツイチ父子』――といっても本当の親子ではない。親子ほど年が離れた、県警の上司と部下の名コンビだ。主人公・和泉が、妻に逃げられた場面から物語は始まる。住居を失った和泉は上司の高岡の自宅に居候することに。ちなみに、この和泉、相当の“ファザコン”!ある日――マンションで若い女性の死体が発見される。各部署で持てあました問題警官ばかり(!?)を集めた捜査1課強行犯係は事件の真相に辿りつくことができるのか!?物語の魅力は美青年・和泉とイケてるおじさま・高岡の(ほんのりBL漂う)関係と、強行班のメンバー、そして事件で明らかになる人間模様だろう。「罪を抱え込んだまま、人は平穏に暮らすことなんてできない」――終盤のセリフに胸を打たれる。私の注目は女性刑事の稲葉さん。腐女子だったらこの職場最高や…と(笑)
サスペンスが好きで好きで仕方ないという方はモチロン!!あまりサスペンスに興味がないという方も、この父子の物語には惹きつけられることでしょう。本編の主人公は、バツイチ同士の義理の父子にして、広島県警の上司と部下。このアツアツな父子をはじめとして、本編には魅力的なキャラクターが勢ぞろい!そして最後には、悲劇的な真相が必ずやあなたの心を強く揺さぶることでしょう。広島県を舞台にしたサスペンス劇場が始まる!!一体、犯人は誰なのか??
広島を舞台にしたとてもリアルなサスペンス劇場。バツイチ同士の義理親子は半同棲になりました。ここだけピックアップすると違う作品と思われてしまうのですが、ファザコンの和泉がとにかく可愛いんです。そして一課を取り巻く魅力的なキャラ達。人造人間にチャラ男に白うさぎ(白うさぎは一課じゃありません。詳細は作品)事件ひとつを解決まで追いかけているのでストーリーが濃厚です。そしてまさかの犯人。 私の推理は役立たず。「人は罪を抱えたまま平穏には暮らせない」この言葉をよく刻んでください。ツマラナイ理由で殺人事件を起こしてしまった皆様へ。聡介さんのような警部はまず居ないですが、実際にいて欲しいと願わずにはいられません。余談ですが、私の一押しは人造人間駿河君です。魅力的なキャラに惹きこまれますよ!お勧めです。「先生、実写ドラマ化はまだですか?」これは映像でみたくなる作品です。
「……この状況から読み取れる事実は何だ?」「要するに、僕が奥さんに逃げられたということです」「わかってるんなら、もう少し動揺しろ!!」広島県警捜査1課の、2人の刑事。父子ほどに年齢の違う彼らに共通することは……カミさんに逃げられたってこと。 半同棲をはじめる、男ふたり。 彼らを待ち受ける日常とは―――「佐伯南区何番町のマンションの一室で女性の変死体発見、現場に急行せよ……」 自宅マンションで撲殺された女。 職業タレント、不倫中――― はたして、彼女の死の真相は?彼女を殺害したのは誰か?「あらゆる可能性を検討すべきだ、と言ってるんですよ。先入観を持って捜査に当たると見えるはずの真実も見えなくなる……」「と、うちの班長である高岡警部がそう言っています」