評価:★★★★☆ 3.5
北の大陸の最深にあるこの草藁の上に、魔王の国、はたまた北の大陸を支配した帝国があったと謳われている。
――それは本当にあった。
だが、すべては炎に包まれて消えて行った。
この大地の上に栄えた都があったという事実を知っているのは……奇しくも、私だけ。
誰も信じはしないだろう、証拠となるものはどこにも残っていないのだから。
時間という大河が人の記憶を流し、遠くへ追いやった。――人々が神話という物語にして追いやった真実。
いや、うやむやにしてしまった省みねばならぬ説話だ。帝国と魔王の国を滅ぼした私だけが知っている物語がある。
それは、竜の背をまたがった二人の男の半生。
二千年もの時間が過ぎさり、この二人は忘れられた思い出と化してしまった。
人の口が継いでうやむやにした伝説や伝承と形容される原典、真実の話を私は語ろう、この蒼穹に抱かれながら。
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録