評価:★★★★☆ 4.3
改稿してカドカワBOOKSから書籍化。発売中です。
冴えない大学生の鈴村将晴には、家族に絶対言えない趣味があった。
女装コスプレである。
ひょんなことから女装した将晴に弟と妹が惚れてしまい、更に親友(男)の彼女のフリをすることになり、ヤンデレの気がある親友の幼馴染に絡まれ、親友の元婚約者に目を付けられ、隣に越してきたイケメンに迫られる。
頭抱えっぱなしの将晴の明日はどっちだ!?※この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
※物語の性質上、BL要素GL要素がエッセンスとして使われてますが、BLやGLを求める方には物足りないレベルです。苦手な方も好きな方もご注意下さい。
※この作品はカクヨムでも掲載しています。
話数:全204話
ジャンル:ラブコメ
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
書籍化もされた女装男子が主人公のドタバタラブコメです。とにかく登場する女の子たちが皆可愛いんですが、特に可愛いのが主人公のすばる!まさか男の娘に萌えるとは…男も個性的で魅力があります。一つついた嘘からどんどん自体があらぬ方向に転がっていき、それを乗り越えていく様が面白く、読んでいてニヤニヤできます。文章もうまいので飽きさせず、時間を忘れてすらすら読んでしまいまいました。女装ものということで読むのを戸惑っている方もいるかもしれませんが、私が勧めた人は初めは興味のなさそうな顔をしていても、皆おめ俺沼にハマっていきます。是非読んでみて!
なんとも、奇怪で複雑な趣味やら関係やらがもつれにもつれ、止まることなく物語を動かしてく!その場その場でよかれと思ってしたことが後に大きくなって帰ってくる。ノンストップで襲いかかる出来事に振り回される。いや半分くらい自業自得な気がするがそれはそれ主人公の可愛さで帳消しと言うことで。もはや女装ものであることを忘れそうなくらい面倒なことになっている。ただそれが続きをきにさせるスパイスとなっていて面白い。またドタバタコメティが好きな人は女装物に興味がなくてもおすすめです。ところでこの主人公もたいがいなのでは…
この小説のジャンルは「恋愛」となっている。確かに作中人物たちの行動動機のほとんどは恋愛感情であるし、私はこの話を読んでドキドキした。ただし恋愛としての甘酸っぱいドキドキではない。それはスリル!いわゆるハラハラドキドキのほうである。この物語は恋愛というジャンルで括るにはもったいないほどの、優良サスペンスドラマなのだ。個人的に女装を楽しんでいただけの主人公が、瞬く間に知名度があがり、さらには身内に惚れられるという引くに引けない所まで追いつめられる。そしてこの物語が素晴らしいのは、ただのサスペンスだけで終わらないところだ。ジェットコースター的な前半を終えると、今度は魅力なキャラクターたちによって物語に深みが与えられていく。その頃になればジャンルは恋愛だったなと思い出すどころか、正真正銘の恋愛ドラマとして、胸打つ展開があるという、一粒で二度美味しい素晴らしい作品なのだ。