評価:★★★★★ 4.5
本田キクの住む住宅に引っ越してきた品川サオリ。
彼女はアポなしでいつもインターホンを鳴らす。
彼女はいつも厄介ごとを運んでくる。キクとサオリの愚かで剣呑な青春短編小説(一応連載ですが2万文字ぐらいの予定です)
注意1→当作品は連載ザ・シークレットヒーローショーの原作の一つであり、全く毛色の違う作品ですが、一部表現が似ている部分があります。
注意2→当作品は未成年による喫煙、ドラッグの使用、売春、窃盗、暴力などを扱っております。
話数:全6話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
なんだか自分の作品に似ているようで、でも違うところは違っていて、ああしろこうしろと言いたいけれど、それなら自分で書いたほうが早いような、そうすると良くしたものではなく僕のものに変わってしまうような、いくら似てるような気がしたって別の人が書いた別の作品なんだよなあとため息が出るような、そんな作品だったと思います。やっぱり世の中自分が書いたものが一番です。自分の作品こそナンバーワンです。そしてこの作品は僕の作品に似ているので、ナンバーワン.ワンくらいの評価になります。ところでナンバーワンワンってかわいくないですかそうですか。それはともかくジャスティス属性の繊細なアウトローってかっこいいですね。そういうのが好きな人におすすめです。
大好きです、もぐらさん。あ、いえ、忘れてた、直接目的語。あばばば。この作品を大好きなのです、私が。レビューなのに私事を語るという暴挙に出てみますと、育った街がこんな感じでした。掘っ立て小屋が密集したドヤ街が近所にあって、大人の男達が昼間から焚き火囲んで井戸端会議。生臭い体臭、焦げる端材、青いラベルのワンカップ。あの頃の臭いが光景を連れてきた。男子はいつだってギリギリで、向こう側に行きたいのにとてもチキンで行けなくて、でも行くと決めたら極めて大胆に。次の足場も考えず、必要以上に飛び込んでしまう。内容は危なっかしくて、ちょっとエグかったりもするのに、冷めたモノローグがそれを意識させない。随所に散りばめられた粋な表現が刺激的。疾走感は薄めのはずなのに、コンパクトな分量も相まって、あっという間に駆け抜ける追体験。あと、タイトルの意味にハッとするあのシーン、極上でした。