評価:★★★★☆ 4.1
白紙町は、特に何もない寂しい町である。黒須賢吾はそんな町の端に位置する白神神社で、巫女服姿で美しい白髪の不思議な女性と出会う。自分のことを「白神さん」と名乗る彼女と賢吾は、互いに気が合ったためか、互いに色々なことを話すようになる。そして、白神さんは、ある日、賢吾に白紙町一帯に伝わると言われる「八十神語り」をしてみないかと持ちかけてきた。こうして、賢吾と白神さんの「八十神語り」が始まったのであった。
話数:全200話
ジャンル:ラブコメ
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
タイトルの意味は《白神さんが語る、[八十神語り]という8柱の土地神の物語》。美人巫女さんに憧れる少年が、変なルールがある神話語りに付き合う、というのがプロローグ。初めこそ気楽に読めますが、一柱目の神を語りだしてから、一気に緊迫度が増していきます。作中のとあるキャラは言います。[八十神語り]は呪いであると。呪いは登場人物だけじゃなく、読者にも振りかかります。途中で読み止める事が出来ない、という呪い。息をつかせない伝奇ホラーです。白紙町に仕掛けられた罠。複雑に絡みあう因縁。深まる謎。過去の悲劇の真実。果たして主人公は(彼女)を救う事が出来るのか?そして[八十神語り]の本当の意味とは!?1話当たりの文字数も少なく、(誤字はありますが)スムーズに読めるので、サスペンス苦手な人もぜひ!
白紙町という、特に何もない寂しい町がある。そこに住む黒須賢吾が白神さんと出会う事で、話が始まってしまう。そう始まってしまうのだ。本来ならば始まってはいけない話が……日本らしい、陰湿としたホラーである。スプラッターではなく這い寄る恐怖。いつの間にか背中に感じる違和感と悪寒。転がり続ける現実に、翻弄され続ける少年。蠢く怪しい大人達。起きて欲しくない悲しい出来事。知りたくなかった、過去。だが作者は言う。これは純愛物語なのだ、と。詳しくは書かない。読んでいただきたい。一話当たり千文字前後と、読みやすいのだが、読みやすいからこそ次を読んでしまう。話数は多い。だがすぐに最新話に到達するだろう。何故なら、読んだ時にはすでに『八十神語り』に囚われているのだから。