評価:★★★★☆ 4
天才魔術師は、魔術を極めないまま死にゆく運命に抗うため、記憶を残して輪廻転生する魔術を作り上げた。輪廻転生を繰り返し、三十一周目の世界で魔術師はエルフの村に住む少年シリルとなる。しかし、その村は人間に支配され、エルフは家畜のように扱われていたのだった!
十四才になり、過去の経験と知識を取り戻したシリルは幼馴染の少女を助けるために立ち上がる。一つの村からはじまり、ありとあらゆる種族が共存する理想の国を作りあげる物語。モンスター大賞 最優秀賞受賞しました。2016/3/30に三巻発売決定
話数:全105話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
チートでちょいハーレムな「成り上がり物」です。但し、出だしは大国のほぼ家畜。知人を殺され、家族を殺され、自分も愛する人も殺されそう。そんな悲惨極まりない奈落の底からの「這い上がり」。しかも、途中経過も残酷シーン目白押し。チート成り上がり物のテンプレ「正々堂々、大した努力せず、気づくと王様に押されてなった」感 全くもって微塵もなし。「死にたくない」「愛する人達を殺されたくない」「仲間を守りたい」これは生存をかけての反乱。一度も負けられない、次は無い戦争の始まり。チートを用いた大量殺戮、頭脳戦、拷問、人体実験、足手まといな仲間の粛清に現代社会で禁忌と言われる残虐行為を繰り返します。主人公が!敵役じゃないよ、主人公がっ!明るく軽く楽しみたい人にはおすすめしません。フィクションでも戦争の残虐さから目をそらしたくない人とか、心の醜い深淵を見てもいい人等に、おすすめです。
面白くないわけではありません。ただ作者の「ほら!シリルはご都合主義の俺tueee主人公とは違うでしょ?」みたいな意図が見えるんです。その割にご都合主義満載。例えば輪廻回帰の魔術の12時間以内の連続使用の危険性を大いに煽っておきながら大したダメージもなく、勇者の魂をそのまま取り込んだことで意識に乗っ取られると思いきや…俺tueee!!!!で回避。そもそもシリルを凄く見せる為に相対的に勇者を小物にしたせいで魂喰いで消化出来ないことに対しての説得力が…。ルシエだけと言いながらすぐキツネと関係を持ってしまう…31回も転生しているのに「お◯んちん坊や」なのはどうかと思います。ハーレムだとしても説得力がないのはダメです。この小作品からは悪い意味で『なろう臭』がします。文章から滲み出る…自己肯定感。そう、これは「おちん◯ぽエルフ転生記31」です!
主人公の能力が異常に高いのに、物語として破綻をきたさないよう、丁寧に世界観が構築されている。人々の思惑の交錯もよくよく考えられていて、まさにゼロから国ができあがっていく過程をリアルに追体験できる。社会科学的なものの見方がとても深い。特筆すべきは料理や武器に関するうんちくで、それらを読むだけでも十分楽しい。個人的に残念な点があるとすれば、主人公の思考の描写の重点が大きすぎて、他の人物のキャラが十分立っていないこと。特にヒロインたちが、男にとって都合の良い要素を組み合わせているだけのように見える。もう一つは、物語の展開として、ダウンが全くなくて、「どうせ主人公が勝つんでしょう」ということがあからさまなこと。他の作品もいくつか読ませてもらったが、どの作品にも共通するように思われる。とはいえ、こうした問題をはるかに上回る作品としての魅力を感じた。
内政パートと外交パートの割合もよく、主人公の設定もよく練られている。基本的には圧倒するものの、困難な状況は多く、勝つ為の準備や説明が丁寧にかかれています。大軍との戦いもあり、個人での戦いもあり、内政もあり、日常もあり、色々な展開があるため飽きの来にくい作品だと思います。主人公に魅力があり、出て来る少女たちはどれも愛らしく癒やされます。長すぎずダレる事なく読め、しかし読み終わった後にもう少し続きが読みたかったと思える良策でした。
この作者のはいつもヒロインが可愛い。また、魔術のような現実にないものを表現する、という面でも、面白い言葉選びをしていると思う。……なのだが、この作品は「なぜその子がヒロインなのか?」というところが弱い。設定上、主人公は30回、人生を歩んできてるんです。人生の酸いも甘いも知り尽くしているはずなんです。中世風(?)な世界観である以上、差別も、飢えも、苦難も、暴力も、人死にも、数え切れないほど見てきたはずなんです。おそらくは1000年以上も。それがなぜ、31回目でたかが田舎の女の子1人にコロっと心動かされてしまうのか。なぜ、「コレ」がヒロインなのか?私個人の意見としては、そこがどうしても納得できませんでした。批判から入ってしまい申し訳ありません。ですが、それ以外は高レベルでまとまっておりますので、それが気にならない方で、ヒロインと魔法と内政が好きな人にはお薦めです。
建国物って、結構飽きたりしませんか?○○を作った。さて、政治して、また○○作って今度はハーレムじゃ!みたいな作品がなろうには結構多いと思います。ですが、これは全く違います。何度も何度も転生を繰り返し、あらゆる知識を手に入れてきた主人公。これを駆使し、村を……国を纏めあげる最高の王。主人公が純愛なところも良いと思いますし、序盤にかなり多い料理のシーンには、かなりお腹を鳴らされます……。取りあえず、御一読ください。一度読み始めれば、読み終わるまで貴方は止まることはないでしょう。
『エルフ転生』『チート建国記』この単語にはとても心惹かれるものがありました。こういったファンタジーかつ最強ものは王道であり、同じ様なテーマの作品をたくさん読んできました。そうしたこともあり、何気なくこの作品を読み始めてみると、まずその設定の面白さに驚きました。これまで読んできた転生ものの作品にはなかった、転生を繰り返した過去を持つというものに興味をかき立てられました。過去の主人公は一体どのような人生を送ってきたのだろうか。どういった能力を持っているのだろうか。また、過去の記憶からでてくるアイデア。その楽しみがいくつも待っていることで飽きることなく読み続けられました。自分はこの話の続編があれば絶対に読みたいと思っています。この作品を読んだ方はそう思うはずだと確信しています。拙い文章でしたが、たくさんの方々にこの作品を読んでいただけることを願っています。
魔術の高みを目指すため、自らを記憶をもったまま転生し、あらゆる知識と魔術を磨きあげた本作の主人公はエルフとして31回目の転生をし、チート無双しながら建国するお話です。ですがただの場当たり妄想転生小説ではありません!!守りたい者のため完璧に物事をこなすエゴイストな人格をもつエルフのシリルと、過去の自分が起こした出来事が複雑に絡まり 過去の自分に囚われそうになりますがそれでも『シリル』は揺るがない。ここがなんともかっこいい。読者に話を分かりやすく伝えるための工夫が随所に表れているため、とてもよみやすいと思います。これまでなんども読み返したほど私の大好きなお話ですから自信をもっておすすめします!!