評価:★★★★★ 4.5
あげまん。
その言葉通り、この世には、確実に男をアゲる能力をもった女の一族が存在する。
歴史上の権力者たちは彼女たちの力によって世界を手にしたのだ。そんな能力を持った一族、エインズワース家に生まれた女の子、ミラルディ。男選びは責任重大。好きな男の子は、アゲちゃっても問題の無い男の子なの……?
しかも、その男の子はどうやら命の危機らしく……?
彼女と彼女を取り巻く仲間たちが、マスカダイン島という島で巻き起こす愉快な騒動劇。
少女小説を目指した内容です。R15指定は保険です。この作品はマスカダインクロニクルズ企画第二弾参加作品ですが、単独で読めます。
※マスカダインクロニクルズと同名のキャラクターが出てきますが名前だけで全くの別人です。
話数:全41話
ジャンル:ラブコメ
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
あげまん、それは付き合った男の運勢を上げる女のこと。主人公のあげまんお嬢様を中心に、個性豊かな登場人物が織りなすコメディ小説です。あげまんのミラルディの周りには、ベルばらのオスカル様ならぬ麗しいラスカル様、しゃべる犬と猫、蚊も蜘蛛も登場、恋愛に関しては百戦錬磨のおば様、そして主人公が気にしている幼馴染の男の子ヨシュア。初めの授業シーンから、夏目漱石の「こころ」の解釈にきっとみなさん度肝を抜かれ、笑わされることでしょう。そしてヨシュアの身に起きた珍事は治るのか。ドキドキするきわどいシーンもありな、少し大人な女性にぴったりの笑える作品です。
恋をした女の子というのは、どうしてああも輝いているんだろう。不可能を可能にするような前向きさと、愚直なまでのひたむきさを、私たちはどこかに忘れてしまってはいないか。恋をするのに、年齢や性別や相手の主義信条なんて関係ない。好きな相手が訳ありだって、仕方がないだろう。だって恋は落ちるものだから、どうして相手を好きになったかなんて考えても論理的な答えなんて出せやしないのだ。甘酸っぱいはずの彼女の恋は、濃すぎるクラスメイトやちらつく陰謀に阻まれ、何だか先行き不透明。だから今日も彼女はひた走る。どこか鈍臭いワンコに、女ったらしのブチャネコを従えて。彼のためなら、料理も作るし、面倒臭い歴史のお勉強だって頑張れる。もちろんクラスメイトにちょっと恥ずかしい嘘をつくことだってできるのだ。まさかのあげまんお嬢様が主人公の少女小説。かつて少女だったあなたにぜひ読んでいただきたい作品です。