評価:★★★★☆ 4.4
「突然ですが、この世界は滅んでしまいました。人類は私達以外、助からなかったの」
少女は告げる。
世界からは、色が消えていた。
全てが、終わっていた。天才過ぎるが故に周りから疎まれていた少年――高山光司。彼はもう全てを諦め、空虚な思いで毎日を過ごしていた。
しかしある時、目を覚ますと人が消えていて、世界は灰色になっていた。
戸惑う彼の前に現れたのは一人の少女、ココロ。
彼女は、この世界が滅んだ事――そしてこの世界を救う方法を少年に教える。
だがその「救済」とは、とても意外過ぎる方法で……?
空虚な少年は戸惑いつつも、それでもこの世界を救う事を決意する。
彼は、少女と共に失った何かを求めてその「世界の終わり」に挑むのだった。願う。どうかこの「終わり」は、永遠のものであって欲しい。
祈る。どうかこの「終わり」は、尊いものであって欲しい。これは、世界に取り残された少年、少女達のそれぞれの思いが絡み合う、「終わり」を巡る旅の物語。
――いつか終末を知った時、あなたはその最期に何を望みますか?
話数:全61話
ジャンル:アドベンチャー
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
現実世界で精神的に独りぼっちになってしまった主人公が、灰色になってしまった世界で「不思議」で「無邪気」で「一途な」少女たちと冒険し、現実世界を取り戻す為の「記憶のカケラ」集めに奮闘する物語。多くを語ってしまうと読む楽しみが減っちゃうので、ざっくりと抽象的なレビューにさせていただきますが、私は2周読んで2周目もウルっと来るぐらい楽しませていただきました。孤独だった少年は、「記憶のカケラ」集めの最後に何を得たのか。そして少女たちには、それぞれどんな結末が待っているのか。その答えは、是非ハンカチを準備してから確かめてみてください。
人がいなくなり終わった世界で目覚めた主人公が、そこで出会う少女たちとの世界を戻すための1週間の物語。基本的に、序盤は校庭やら森やらで遊ぶことによって世界の記憶を取り戻し再生していくという緩い流れなのですが、だんだんと世界の謎が明かされていくことにより物語は加速していきます。何故世界に色がないのか、この世界はなんなのかなど、最後まで読んだ後の充実感はとても大きいでしょう。個人的に伏線がわかりやすいかなあという気もしますので、途中でこの世界ってこういう感じなんだろうなという風になんとなくわかってしまう人も多いと思いますが、わかった上でも面白い、そんな作品だと思います!とくに5日目とかやばい!これ泣かせにきてるよなあと思いつつも泣かされてしまいました 笑終わった世界を戻そうとする少年少女の出会いと別れの物語、そんな物語を読みたい人は是非一度読んでみてください!