孤独少女の願い事 完結日:2017年6月30日 作者:双子烏丸 評価:★★★★☆ 3.5 ある理由のせいで、笑顔もなく暗い雰囲気の少女、浅倉裕羽。 そんな彼女が見つけたもの……それは、大昔に一匹の妖精が封印された、神秘的な壷だった。 妖精と少女の出会いは、互いの運命をどう変えるのか、そして二人の過去とは、ぜひ一読して確かめて下さい 話数:全4話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 注意:R15 残酷な描写あり なろうで小説を読む
孤独少女の祐羽ちゃんは、単なる「孤独」ではありません。彼女は自身の過去に大きな傷を負っています。そこに現れた優しいイケメンの明良とルーネスちゃん。彼らもそれぞれ辛い現実と直面していますが、祐羽ちゃんと向き合うようになって……。物語の筋が一本なので、とても読みやすいです。執筆のイロハが完全に守られており、平易な言葉遣いで読者の心を引き寄せてくれる作品。わたしは本作に、人と人との繋がりが醸し出す『優しさ』を覚えました。人は、全ての課題が解決されてはじめて寛容になれるわけじゃない。傷を負ったまま歩きながら、自然と他者の手を取ることのできる存在。この物語を読み終わった後は、そんな当たり前の事実に気づけます。もしもあなたが傷ついていても、その姿のままで他者に優しくなれるはず。孤独少女の願いはもしかして、ほんの小さな、優しさのかけらだったのかもしれません。