評価:★★★★☆ 4
真道美李奈(みいな)の人生は激動である。両親の死、敬愛する祖父の死、お家の没落、気が付けば築六十年を超えるボロの平屋の狭い庭で野菜を育て、タイムセールに乗りこむ日々……
極貧生活の中であっても優雅に、気高く、美しく日々を過ごしていく美李奈の前に突如として血染めの侵略兵器『ヴァーミリオン』が現れる。
絶体絶命のピンチに陥った美李奈、しかし彼女の下に祖父の残したとんでもない遺産が現れる。
それこそ亡き祖父が、財産の全てをつぎ込み作り上げたスーパーロボット『アストレア』であった。
カクヨムでも連載中です。
話数:全77話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
「このような無法は決して許されませんわ」極貧令嬢、ロボットに乗る!どういう意味かって、そのままの意味だ。突如、美李奈のまえに現れた巨大兵器。それこそ亡き祖父が、財産の全てをつぎ込み作り上げたスーパーロボット『アストレア』であった。戦闘描写は大迫力の一語。巨大ロボというと、たいてい現実離れが過ぎて、文章ではイメージがつきにくいんだけど、非常に頭に入ってきやすい。ただし、それだけじゃあないんだな。パイロットの日常、生活、貧乏、そして真の淑女たる気品と美しさを見てほしい。どっからくるんだ、この強さは?「それはそうでしょう? こんな秘密を抱えるのですから」「乙女の秘密ですわ。ステキでしょう?」
〈ノブレス・オブリージュ〉と言う言葉がある。「高貴なる者には相応の義務が伴う」主人公の美李奈は高貴な生まれの少女であったが、肉親は早くに亡くなってしまい、豪勢なお屋敷からボロ屋に転落。タイムセールにひた走り、狭い庭で野菜を育てる自給自足の生活を強いられている。だが、その心までは堕ちてはいない。財産の全てを失っても、周りになじられてしまっても少女は精神は気高い。そんな時に出現した町を襲う謎の敵ロボットと、亡き祖父が残した最後の遺産である青き鋼鉄の巨人。少女は自分の心に従い巨人を駆り、彼女に感化された仲間たちと戦い続ける。熱く可憐、優雅で苛烈な王道スーパーロボットアクションストーリーです。
貧乏お嬢様とお付の執事がひょんなことから巨大ロボットに乗り込み、宇宙から飛来してきた謎の巨大エイリアン相手に友達や人々を守るため戦う!というお話学園ではお嬢様なのに内職に勤しみ、お嬢様だけど今晩のおかずを入手するのに四苦八苦。世知辛い境遇であるけれど、内職中だろうと敵との戦闘中だろうと淑女然とした態度を一切崩さず突き進む。まさに在りそうでなかったと言うに相応しいそんな作品だと思います。『巨大ロボット』が好き『お嬢様』が好き両方は勿論、片方が好きならばきっと楽しめます。