評価:★★★★☆ 3.9
うっかりビルから落ちて死んだ男は、次に目を覚ますと、無限の魔力を持つ少年マオ・リンドブルムとして転生していた。
無限の魔力――それはどんな魔法でも詠唱せずに、頭でイメージするだけで使うことができる夢のような力。
この力さえあれば勝ち組人生は約束されたようなもの……と思いきや、マオはひょんなことから魔王と勘違いされ、人間の世界を追い出されてしまうことに。マオは人間から逃げるうちに、かつて世界を恐怖に陥れた魔王の城へとたどり着く。
「お待ちしておりました、魔王さま」
そこで出会った魔物もまた、彼を魔王扱いしてくる。
開き直ったマオは自ら魔王となることを決め、無限の魔力を駆使して世界を支配することを決意した。ただし、彼は戦争もしなければ人間を滅ぼしたりもしない。
まずは汚い魔王城の掃除から、次はライフラインを復旧して、そのあとは畑を耕して――
こうして、変な魔導書や様々な魔物、可愛い女の子に囲まれながらの、新たな魔王による割と平和な世界征服は始まったのであった。完結済み。ノベルバにも掲載中。
話数:全71話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
無限の魔力を持つ少年『マオ・リンドブルム』(実は転生者だった)が魔王になって王国を作っていくというストーリー。この作品の特徴は戦争による血なまぐさい世界征服ではなく、文化による世界征服を目論むというところにあります。マオはヤバイとしか言いようがないくらい最強なんですが、基本は話し合いで解決しようとするのでそこが自分にとって好印象でした。魅力的なヒロインがたくさん出てきて押しを決められないのもこの作品の素晴らしさの一つです。そして、ヒロインたちも適当に描写されるのではなく各々で魔王マオとのエピソードがあり、ニヤニヤが止まりませんでした。何より緩急が激しく飽きさせないストーリー展開でどんどん読み進めてしまいます。これは作者様の文力の賜物でしょう。これだけでは語れない程魅力的な作品ですので是非皆さんも詠まれることをオススメします!