評価:☆☆☆☆☆ 0
「地球はなんで青かったか、知ってる?」
彼女はぼくに消え入りそうな声で聞いた。
「月の人魚が落とした最後の涙のひとしずくなんだって」
そう笑うきみの命の灯火が静かに消えていく。
地球の海が青かったのはもう百年以上も昔の話になる。紅く染まって命を紡げなくなった海が広がる世界でぼくらはおなじ夢を見た。命が削られていく、その中でも彼女は決して夢を諦めなかった。そんな彼女との大事な夢をぼくはどうしても叶えたいから……
だから、絶対にぼくはきみの海を作ってみせる!
近未来SF恋愛ストーリー。恋の結末はいかに!?
話数:全4話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
人類が終末を経験してから程ない世界が、この物語の舞台だ。 生物が住めなくなった赤い海を再生したいと研究を続ける、アオイ。 蒼に戻した海の中を泳がせたい生物の研究を続ける、ルイ。 お互いの研究は、お互いの存在があったからこそ続いたのだろう。友人から恋人に、関係が変化するのも自然の成り行きだったに違いない。 しかし、そんな幸せな時が、いつまでも続くことはなかった。ルイが病魔に冒される。 終末がもたらした病魔、緩和はできても完治させることはできず、ルイは次第に弱っていく。 せめて、ルイの夢を叶えてあげようと、奮闘するアオイだが……。 この物語、他のサイトではアンハッピーエンドなのだそうだ。 わたしは、このサイトに投稿されたこの物語が、ハッピーエンドでよかったと思うのだが、皆さまはどう思う……?