もっさいおっさんと眼鏡女子

「ん？」 １話のタイトルと書き出しが「ん？」である。 なにごと!? と思うけれど、主人公の端的な気持ちが表れている。 予想外すぎる展開に翻弄されつつ、自分でも能動的にその展開の中に飛び込み泳ぐ主人公は、グラビア出身ながらパッとせず、バラエティに出ても気の利いたコメントができず周囲に埋もれている売れないアイドル。 売れっ子芸人になぜか気に入られ…気に入られ？ 状況を掴めないなりにきちんと対処していく。 一見世間知らずに見えて、実はかなり狡猾。 この作者のデビュー作にして、原点。 荒削りでありながら、独特の感性と哲学に裏打ちされた計算外の計算を楽しんでほしい。

売れっ子芸人のおっさんと、売れないアイドル。そんな接点のカケラもない、ように見える2人の恋模様を描いた、異色の年の差恋愛ストーリーです。 大人の余裕に翻弄されるお嬢さん、というテイストで描かれる本作では、おっさんの格好良さとお嬢さんの可愛らしさが双方を引き立てる構成となっており、どちらに感情移入しても楽しめる作品となっています。 やっぱり男ならリードしたいし、女の子ならされたい。そんな願望をどストレートに叶えてくれる、男女問わずオススメしたい作品です。

さて、このお話しは端的に言ってしまえばもっさいおっさんに年下のお嬢さんが翻弄されているお話しだ。さて、この年の差カップルの恋の始まりを描いたこの作品。女性読者ならばもっさいおっさんの格好良さにキュンとなり、男性読者ならば女の子のしっかりとしつつも微笑ましい仕草にキュンとなること請け合いである。個人的な話だが、こういった年の差婚や年の差恋愛というものはかなり描くのが難しいジャンルであると思う。端的に言ってしまえば感情移入しにくいのだ、もしあなたが一回り以上年上の異性に絆される、ということが端的に言ってしまえば普通の人には現実感がない。しかし、この作品にそんな心配は無用だ。ここ作品の持つ魅力的な２人の主人公の掛け合いとそれによる物語の進行は私たち読者を違和感なく作品世界に没頭させる。この手頃で読み応えのある作品、是非いかが？

二人のデート時の見た目は、むさ苦しい好悪い中年男性と冴えない眼鏡女子である。しかしこの二人実は、売れっ子芸人と売れないアイドルなのである。この作品は、そんな二人の恋愛談だ。二人は変装のためむさ苦しい格好をしているので、周囲から見たら怪しいことこの上ないはずだ。それもまた、この作品の良さである。隠れて使っているという行為そのものが、微笑ましく面白いのである。また大人の男性の余裕を、終始見せつけられる初な少女が可愛らしい。常にリードされてしまうのだ。これが歳の差カップルの魅力なのだと思う。仕事のモードのこの男性はきっとキュンとしてしまうようなダンディーな男性に違いない。そんな男性に目を付けられるこの物語にときめきを感じること間違いなしだ。

もっさい……もっさいってなんだ？いやほんとに。もっさいとは、売れないとは何なのか（哲学）しかし、おっさんの上手なところと少女の初な、しかしそれだけでは終わらない青い果実な感じがとても良い塩梅である。歳の差系の作品として必要な要素を押さえ、きれいにまとめられた作品であると私は感じた。もっさい、という単語を今回はじめて知った。

もっさい（風を装った）おっさん、40代。 今はまだ目立つほどの知名度のない、20代の女の子との恋の始まりを描いた、爽やかなラブストーリー。 お互いに重ねた年齢からくるのだろう、おっさんの余裕と女の子の慌てようが、物語に軽快なテンポを与えている。そのために、なんともさくさくと読めるのである。 おっさんのスマートさは見習いたいほど……。 女の子の恥ずかしがりようには、もうキュンとさせられっぱなしでもある。 なんとも、上手に、この場面だけを切り取って描写されているのだろうか。 活動報告から辿りついただけなのに、おもしろい物語がここにありました。 皆さまにも、おすすめいたします。