私が霊界(あの世)を知るきっかけとなったのは、亡くなった父との会話だった。
私と父との会話は、これまでの私の人生を大きく変える、不思議な出来事だった。
私は、父との会話を通して、私たちが知らされてきた霊界(あの世)は、辛い悲しい世界であり、
神仏の儀式者が形作ってきた偽りの世界であったということを知った。ある時、さやかちゃん(仮名)が、御両親と父方のおばあさんと一緒に、私の所にやってきた。
さやかちゃんは小学二年生で、幼い頃から霊を観て、時々、誰かと話をしているらしく、
お母さんは、日頃から不安を感じておられた。それから、さやかちゃんを通じて、亡くなったおばあさんとの会話が始まった。
「さやかちゃん、おばあさんの居る所はどんな所ですか?って聞いて。」
「薄暗くて、寂しい所だって。」
「おばあさんの居る所には、知っている人は居るのか? 何故、寂しい所に居るのか?って聞いて。」
「周りに知っている人はいるけど、みんな寂しい所にいるって。他の楽しい所は、知らないって。」そこで私は、おばあさんに、
「あなたが、今いる所、あの世の世界は、これから先も住む所ではありません。
私もこれまで、人間は亡くなったら、あの世に行き、今あなたがいる霊界(あの世)で暮らすものだと思ってきました。しかし、それは間違いで、『人間は亡くなったら、命の故郷の星へ帰り、星の世界から、家族の人たちを見守っている』ということを知りました。お星様の世界は嬉しい楽しい世界で、私達はみな、生まれる前までは、星の世界で、光りの姿で暮らしていたのです。
さやかちゃんのおばあさん、これからあなたはお星様へ帰り、光りの姿となって、さやかちゃんたちを星から見守ってください。」と伝えた。最初、おばあさんは、私の話をなかなか受け入れなかったが、最後は星に帰ることを承知した。
私は、おばあさんの周りに、薄紫の光りの柱を立て、その光りの中に、茜色の光りの小舟、水色の光りの玉、黄金の光りの糸、緑の光りの葉を用意した。
おばあさんは、きれいなオレンジの光りの舟に乗って、虹色の星の世界へ帰っていった。
この日以来、さやかちゃんは、霊を見ることも、霊と話をすることもなくなった。霊界(あの世)の真実は、私が関わった人達との会話の中で、さらに証明されていくことになる。
※ この作品は、カクヨム、ピクシブに掲載中。
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