ハリウッド女優並みの美貌と、トップモデルに勝るとも劣らぬプロポーションを持つ、カレン・ハート。
彼女は、その容姿からプリティドールと呼ばれ、CIAではトップシークレット扱いの、凄腕の暗殺者だった。
片や、小さな商社に勤める、裏の世界とはまったく無縁の、正真正銘、ただの平凡な民間人の杉村悟。
そんな二人が、ある事件をきっかけに出会った。
男になぞまったく興味のない、ましてや、弱腰の日本人なんて軽蔑しきっていたカレン。
それが、どういう訳か悟を気に入ってしまった。
告白の仕方などまるきりわからないカレンは、悟に銃を突き付けて、わたしと一緒になるか、ここで死ぬか、どちらかを選べと言って迫った。
命が惜しかったのか、カレンが気に入ったのか、悟はあっさりと承諾した。
悟と一緒になると決めたカレンは、CIAを抜けようとした。
組織の数々の陰謀を知り尽くしているカレンを、CIAが簡単に抜けさせるはずもなく、カレンの許へ、数々の刺客を送り込んできた。
が、カレンは、ことごとく返り討ちに遭わせ、果ては、長官宅に押し込んで、見事無事にCIAを抜け、悟の生まれ故郷である大阪へやってきた。
そんな折、CIAが開発していたある研究が、何者かに盗まれた。
それは、悪用されれば、人類を滅ぼしかねないものだった。
CIAはカレンに、犯人の確保とブツの奪回を依頼した。
平和に退屈していたカレンは、闘争を求めて、悟を伴い東京へと向かう。
その情報をキャッチしたロシアは、ロシア最強と謳われる、CIAでさえも全容を把握しきれていないザスローンという部隊に属する、冷たい美貌の持ち主のターニャに、横取りを命じた。
もう一人、中国政府をバックにして、裏の世界で急速に台頭してきた犯罪組織の「赤い金貨」最強の殺し屋である劉(りゅう)が、そのブツの略奪の指名を帯びて、日本へやってきた。
カレン、ターニャ、劉。
この三人は、裏の世界では知らぬ者はなく、「世界の三凶」と呼ばれ、最も恐れられている者たちだ。
その三人が、盗まれたブツを巡って、死闘を繰り広げる。
さらに、日本を守るためにキャリアの道を蹴り、一時傭兵稼業に身を置き、今は公安のはみだし者となっている桜井が、争奪戦に加わる。※この物語は、他のサイトにも投稿しています。
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