評価:★★★★☆ 3.6
青く美しい水の惑星、ウォータープラネット。
惑星の衛生軌道上にあるのは、宇宙ステーション、ヴェラム(vellum)。
設備管理会社に入社したばかりのニキは、ヴェラムの整備点検チームの一人になる。
尊敬するカリスマ・エンジニアの助手として選ばれたのが嬉しいニキだが、前からここへ来たいとも思っていた。
ニキは、子供のころから母親に、ウォータープラネットの話を聞かされていたのだ。
そして、この惑星には、百年以上もの間、封印されている秘密があった。
時代:未登録
舞台:宇宙
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
“誰しも一つ、心の中に息づく物語が眠っている。おそらくこの物語は、作者が長い間暖め続けた心象風景なのかも知れません。””SF””の形をもって語られる『ウォータープラネット』。読み進めるうちに私が感じたのは、SFでありながら異なる感覚でした。とても暖かい、懐かしい記憶(想い出)。人知れずそこに在り続けた大自然の悠久の記憶。青々と広がる海。遠くを横切る鳥の声。静かで美しく、そして力強い自然。そこから生まれた一人の少女の「おとぎ話」。私にはそんなふうに感じられたのです。きっと読む人により、印象は異なるのでしょう。けれども読み終わった時、「あとがき」で語られる意味を知った時、暖かい気持ちになれるでしょう。それでは、お楽しみください。-2010.12.10 21:00東京にて。 シュリンケル-“