評価:★★★★☆ 3.9
世の中には人の気持ちや行動までも意のままに操る事が出来るメンタリストと言われる人がいる。
メンタリストは心理学をベースに色々な知識や経験を織り交ぜながら応用する事で人を誘導する。
主人公の松岡拓海もメンタリストである。彼は行きつけのバーで3人の女性と出会い、心理学で誘導しようとするのだが……。小説の冒頭には簡単な心理テストを用意してあります。そこだけでも気軽に覗いてみてください。
興味が沸きましたらご愛読宜しくお願い致します。
話数:全31話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
この作品は”メンタリスト”という、人の心理を巧みに操作し、相手の行動を誘導することができる人が主人公です。この主人公、女性の心を心理学で操作して、相手が惚れたらちょっとだけ付き合ってバイバイするという! なんとも酷い男性……なのです。最初は。というのも、彼は人の心が見えすぎるために、人を信用することが難しくなってしまったんです。だから本気じゃない付き合いもできるんです。ですが、そうして数人の女性と付き合ううちに、だんだんと彼自身の心に変化が訪れます。その変化がどのような変化なのか、どんな女性と、どんな触れ合いをして彼が変化していくのか。気になった方は、お手にとってみてください。さらに、↑の主人公の物語の後、外伝として、この作品の裏主人公とも言える人物の物語が始まります。前半部分で謎だった部分のネタバラシがあり、そちらを読んでからもう一度前半を読むと、違う感覚が味わえます。
メンタリストである主人公が心理学の知識を用いて、行きつけのバーで出会った女性達を誘導しようとするお話です。人間の精神構造を理解しきっている主人公でも女性に魅力を感じることができることに、なんだか感動しながら読んでいました。彼は人間に個性を感じなくなったことを密かに嘆いていますが、彼の行動を見ていると、人の色々な部分が見えてしまう分、相手の魅力にも気づきやすいのではないかなと思いました。一人一人の女性の魅力を主人公は的確に見つけ出せています。そういう、「もしも相手の気持ちが読めたなら」というテーマについて様々な捉え方ができる物語だと思いました。意識して読むと、人によってメンタリストという職業がいいものなのか悪いものなのか、どちらかに分かれるかと思います。
この作品は二部構成のような形をとっている。前半部は拓海、後半部は省吾を主人公としたものだ。メンタリストの力を使い、お金をかけて女の子を落とす。これは中々、非人道的な行為だ。それを行う拓海の心は、どこか殺伐として見える。最後に彼は痛いしっぺ返しを食らうが、自業自得と言えるだろう。そしてそれがまた、拓海の今後の人生に深みを加えるだろう。省吾が拓海に課した試練は、彼に自分の二の轍を踏ませたくなかったからだ。メンタリストとしての能力を闇部に行使していた為に、省吾は悲しい思いを味わうことになる。メンタリスト。心を操れるようで、本当はそんな簡単なものではない。何色の人生を選ぶも、貴方次第なのだ。
主人公の拓海は、メンタリスト。メンタリストとは心理学の知識をベースに、人の心を意のままに誘導する者のことです。彼は行きつけのバーのマスターと賭けをします。「心理学を駆使して、女の子を落とせるか、否か」拓海は女の子の心を、身体をもてあそびます。その様子は女性の立場からすると「もう、このクズ!」と叫びたくなりますが……。その感情すらも、くつがえす展開……!!正直、いい意味で裏切られました。これは、ぜひ本編で確認してください。物語は、心理テストから始まります。ぜひ、作者の手の上で仕掛けられる、大人の物語に誘導されてみてください。
当レビュアーがツィッター上で開催した、あらすじが面白い作品No.1を決める「あらすじcup」第一回優勝作品。 騙されたと思ってあらすじの通りにプロローグ冒頭の心理テストをやってみて欲しい。そして騙される筈だ、まんまと作者の術中に引っ掛かる筈だ。そうなってしまったらもう貴方は最後までこの作品を読むしかないのだ。貴方の心も、感情も、既にメンタリストの舌の上にあるのだから。
心理学と聞いて、どう思うだろうか。おそらく多くの人は心理テストを思い浮かべると思う。 しかしその心理テストの意味を知ることはあまりない。 この小説はその意味を生かし、心理学に関わるものの倫理を考える小説だ。心理学は人の心を操ることもできる。その一方で人を騙すこともできてしまう。主人公、拓海はその技術を使い、恋愛関係を築いては破壊する…を繰り返していた。その姿から浮かび上がるのは人間のもろさや、それを補う虚勢。拓海はその虚勢をどんどん崩してゆき、相手を取り込んでいく。その様子は非常にスリリングであり、読み手を楽しませてくれる。しかし最後、この話は意外な方向へと進んでいく。ぜひその様子を楽しんでほしい。まだこのようなことになった理由はきちんとおまけ編で語られる。ぜひ最後まで読み、この小説の滋味を味わってほしい。おススメです。
メンタリストの松岡拓海が次々と女性を落としていく話です。詳しい内容は言えませんが、とにかく主人公が凄いです。心理操作のようなもので誘導していく様子に物凄く惹かれてしまいました。また、最初の心理テストに見事に引っかかってしまいました。これを考えた作者様は凄いと思います。とにかくこの作品は面白いのでお勧めします。
この物語は、心理学を活用して相手の心理を誘導し、読み解く「メンタリスト」である主人公が、その技術を使って次から次へと女性を落として行く物語である。当然、異世界に転生はしないし世界は救わない。宇宙人は攻めてこないし天変地異が起こるわけでもない。主人公と相手の女性を中心とした、小さな世界の物語である。しかし、主人公の手管に導かれるように、徐々に内面をさらけ出し、前に進んでいく女性たちの姿を鮮やかに、そしてスリリングに描いており、無性に続きが読みたくなる。「一話目だけでも読んでください」と言われて読み始めたが、この時点で作者の術中に嵌っていたのだろう。最後まで手を止めることができず、夢中で読みふけっていた。あなたも一話目だけでも読んでみてはいかがだろうか。
★人の心理、それは一見して誰にも触れ得ない神聖な物の様に見えて、実は構造がモロバレのコンピュータープログラムのようなものだ【Aを施せばBと言う結果が出る】それはマインドコントロールの基本的なロジックであり、ビジネスにおける組織掌握も、精神医療のカウンセリングも、辣腕セールスマンの絶妙な販売テクも、目に見えない精密機械である【人の心】をどう読む抜き、どう取扱うか? と言う所にかかっている。その意味では人間の無意識とはロボットのような物なのだ。★そう考えると本作に登場する【メンタリスト】と言う存在が行っていることが、空恐ろしく思えてくる。相手の心の扉と鍵を巧みに開けさせていくその手法は鮮やかであると同時に、残酷ですらあるのだ。★松岡拓海、メンタリスト――とあるバーに訪れる女性客を相手に心理トリックを仕掛け相手の心を巧妙に開かせてしまう。その彼のメンタルトリックの行く末は貴方が確かめるべきだ
その場その場の、キャラの行動と動作がとても分かりやすいです。思わず心理学を勉強してみようかな、なんて思ってしまいます。1人1人女性を落としていくのは、すこし不快さを感じましたが、それを凌駕するほどの内容に感嘆です。心理テストも面白くて、楽しく読める作品です。女性の落とし方が本当にスマートで、驚く程ですが私の立場ならコロッと落とされてしまいそうです。なかなか他では読めない作品ですね。