紅い目玉のアザレア 完結日:2017年9月15日 作者:たびー 評価:★★★★☆ 4.4魔女・アザレアは一年にいちど、転記輪を回すために森から町へやってくる。 宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』をモチーフにした二次作品です。 ★注意★ 賢治作品を下敷きにしています。不快に思われる方は閲覧されませんようお願い致します。 話数:全7話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 イーハトーヴ ババア 不老不死 二次創作 宮沢賢治 童話 鉄道 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
銀の髪の、小柄な少女――としか見えないアザレアは、毎年一度あすこへ行く。逝った魂と邂逅する為に、毎年行くのだ。死者と生者を結ぶ者――魔女。魔女は紡ぐのではない。紡がれた糸を頼りに、人を繋ぐのだ。乳の川と呼ばれたあすこへ。遥か銀河の先へと行った、あの汽車を追って、彼女は危ういまでに今年も繋ぐ。ケンタウルの星祭りの夜から始まった魔法は、今もまだずっと残っている。科学とせめぎあいながらも。これは、雨にも負けず風にも負けなかったあの人への讃歌。緻密な文章が、あなたをあすこへと運ぶ事でしょう。おや、川へはいっちゃいけないったら。
★まさか小説家になろうで銀河鉄道の夜の2次創作にでくわすとは思っても見ませんでした★語られるのはあの銀河鉄道が走った星祭りの夜の100年後、魔女と呼ばれる身の上のアザレアという名の魔女の物語★2次創作のと言うのは原典作品の延長線上にありながらも、オリジナル要素を盛り込みつつ、原典作品を犯さないと言う微妙な舵取りを求められます。原典の面白さのエッセンスを取り込みつつ書いた人の独自性が必要とされるのです★この作品にはそれがあります。原典作品である、銀河鉄道の夜を思い起こしつつも、アザレアと言う小さな魔女を通じて文明が発達した社会と、そこに居場所のない古い存在、そして文明の恩恵に身を浴しつつも、古いものに関わらずには生きていけない人間の悲哀が描かれます。★しかし、ジョバンニが出てきた時、ほっこりした!