ラブイズホラー ～痛めて菜抽子さん～

人を好きになったら、その人を手に入れるため、みなさんはどこまで頑張れますか？この物語の主人公菜抽子さん、彼女はすでに完璧。学歴、貯金、美貌。全て兼ね備えて、あとは愛しい彼に振り向いてもらうだけ。というわけで、全力で頑張ります。頑張る方向は人それぞれ。自分磨きに精を出す人もいれば、とにかく相手にアピールするもよし、まわりから固めてジワジワ……なんて作戦をとる方も中にはおられるかもしれません。菜抽子さんは、えぇっと……そうですね……どう言えば良いのか……走る方向が全力で斜め上。（オブラート）彼女の愛は深く、気持ちはまったく真剣なのに、方向性が真逆どころかもはや異次元。ブレーキ自らへし折って、アンストッパブルジェットコースターラブロマンス。最初からずっとクライマックスな彼女の愛、ぜひご覧ください。

あなたは恋をした事がありますか？この人以上に愛せる人はいないと思えるくらいの、激しい恋を。恋とは、良くも悪くも女を変えるもの。慈愛に満ちた温かな聖女へ。醜く歪んだおぞましい悪女へ。この物語の主人公 菜抽子さんは留二くんに恋した瞬間から、悪魔に導かれるように狂気の道を歩んで行く事となります。だって、こんなに留二くんの事が好きなんだもの。仕方ないわよね？だって、こんなにも尽くしているのに振り向いてくれないんだもの。こうするよる他、ないわよね？どうして……どうしてどうしてどうしてどうしてッッ！！私はこんなにあなたを愛しているのに、分かってくれないのぉぉおッッ！！？？……あなたは好きで好きで堪らない大好きな人を、簡単に諦められますか？一度振られたからと、すぐに次の人を好きになれますか？あなたは……菜抽子さんのようにはならないと、言い切れますか。

ある日、菜抽子さんが恋をした。これは決して「恋愛小説」ではない。何故ならば、この作品の主人公には「恋」は有れども「愛」は無いからだ。その恋はとても危険な恋だ。相手も、周囲も焼き尽くし、自らも燃やし尽くす熱がある。この恋の行く末は幸せな物である筈も無い。恋は激しく燃え上がり、破滅の道へと歩み始める。この「恋物語」を体験せよ。これは、破滅の物語だ。

完璧人間菜抽子さんが手に入れられなかったものが一つある。それは瑠二くんだ。なんとしても瑠二くんを手に入れるために菜抽子さんは、手段を選ばない。それはまるで理性をどこかに置いてきたかのようだ。本能全開で、菜抽子さんは瑠二くんに猛烈なアタック開始するのである。その方法はまるでホラー。地縛霊すらも真っ青で逃げてしまいそうだ。瑠二くんもドン引きしているに違いない。なんらかの理由で彼女とは付き合えないようだが、その理由は未だ不明である。今後の展開が気になる所だ。そして回が進むごとに菜抽子さんの理性のリミッターが外されて行っている。どこまで彼女はやるのだろうか……。人間の狂気である。しかし、これほどまでに愛される瑠二くんは幸せものだ。いや、まてよ。たまにはベッドの下も覗いてみるか……。