評価:★★★★☆ 4.2
【『佐伯さんと、ひとつ屋根の下 I’ll have Sherbet!3』は10/30発売です。】
春からひとり暮らしをするはずだった高校2年生の僕は、何の冗談か、なりゆきによりひとつ年下の女の子と同居することになってしまった。今年はもっと静かに学校生活を送りたかったのだが……。家(あっち)でドタドタ、学校(こっち)でバタバタ。常に冷静な弓月くんと、とびきりの美少女なのにちょっとHな佐伯さんが繰り広げる、同棲&学園ラブコメディ。
話数:全102話
ジャンル:ラブコメ
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
春からひとり暮らしをするはずが、なりゆきで、年下の女の子と同棲することに。女子の方からルームシェアを提案してきて、かなり乗り気なのは珍しく感じる。なし崩しに始まった関係。しかも通う学校まで同じという事で、弓月君の方が、偶然に頭を抱えてましたが。ちょっとした悪評があるから近づかない方がいい、という彼に彼女は退かず。どんどん接近して、事情を知り、関係が変わって行く。学園ラブコメとして、かなり綺麗にまとまっていると思います。書籍化されていて、挿絵もまた可愛いんですよね。弓月君は果報者だ。
この作者の書く女の子はいつも見ても生き生きしていると思う。それはヒロインは当然のこと、登場する少女すべてに共通する。例えばヒロインの佐伯貴理華は、主人公の気を引こうと色仕掛けを試みるも自爆しては顔を赤らめてしまうような年相応の女の子。一方、主人公に元カノである宝龍美ゆきは、全て見透かしたように物事を語る、掴みどころの無さが魅力的だ。前半部分は主人公とヒロインと元カノの微妙な三角関係を中心にラブコメらしさが盛り込まれている。後半部分は主人公やヒロインの過去を合わせて、二人の距離が読者の心を揺さぶるように前後する。少々シリアスではあるけれど、雰囲気を決して損なわずにサクサク読めてしまう。長さこそあるがくどくない。短編仕立てあるので、テンポがよく、手が止まらない。シャーベットではなくポテトチップスのような作品。
九曜さんの作品を読むのはこの作品が初めてなのですが、とてもドキドキさせてくれる非常に良い作品でした。まず、登場するキャラクター達それぞれの立ち位置、個性、性格などがしっかり固められており、さらにはそれに上乗せするように表される九曜さんの文章表現、心情表現に身震いを感じました。全体的にさっぱりした文章の書き方でしたが、それ故にすんなり受け入れる事ができ、すらすらと読める作品です。自分は1日で全てを読んでしまいました(汗)ストーリー自体、自分もこういう状況に陥ってみたいなという部分が多々あり、妄想が絶えません(笑)ズバリ言いますと、羨ましい場面が多すぎて読んでいる時はニヤニヤが止まりませんでした!これからのお話も期待しています!
先ず、約3年ほどいろいろな方の作品を読ませていただいた中でダントツに文章表現が巧い!! 登場人物通しの会話の掛け合いから地の文の主人公の独白(心象表現?)まで隙無く組み上げられた作品です。ハプニングから始まった同居生活の中で、次第に移ろってゆく主人公恭嗣(やすつぐ)とヒロイン貴理華(きりか)の心。最初から積極的な好意を寄せる貴理華に対して恭嗣の出した答えとは?親友たるクラスメイトと、微妙?な関係の元カノの加わって恭嗣の二年目の高校生活が開けてゆく。このままツンデレで終わるの、いちゃラブ全開になってゆくのか最後まで目が離せませんよ。 あ、私途中で何度も身もだえしながら読破させていただきました、ハイ。