評価:★★★★★ 4.5

母親の腰椎圧迫骨折を機に真山 悟は離職し、懸命に介護や家事、猫の世話に取組みます。
しかし、懸命に取組む内に身も心も磨り減らしていきます。いつ終わるかわからない介護生活、崩れていく明日、様々な色が抜け落ち、灰色に変っていく日常。
やがて、母親の世話も上手くできなくなり、悟も夜中に居間を徘徊するほど心に変調をきたします。
悟のあまりのやつれっぷりに見兼ねた亡き父の飼い猫は、町の長老猫に頼み込み、亡き飼主とも交流のあった長老猫の飼主である和尚様に主人公の救いを求めました。
和尚様は幼馴染でもある主人公が勤めていた会社の社長さんに連絡を入れ、元同僚・恩田に悟と母親を寺に連れてこさせます。
初めは仏頂面で聞いていた悟も、和尚様の話を聞いているうちに自分の独り善がりな介護に気付かされます。
和尚様は、「誰しも、理不尽で思い通りにならない四苦八苦の人の世を、互いに情を掛け合いながら、恩を感じて生きているだよ」と優しく語り掛けます。
一人在宅介護というある意味社会から隔絶された世界に閉じ込められていると思い込んでいた悟は、和尚様から四つの恩を教えられ、他との繋がりによって、自身が成り立っていることにも気付かされます。
和尚様の話によって、介護に明け暮れる内に強張ってしまった心も少しはほぐれ、悟は今の自分と折り合いを付け、再び人と交わるようになります。
そして、三年の月日が流れ、一人在宅介護四年目に突入したある日、些細なことで母親は誤燕性肺炎を引起し、病院へ緊急搬送され、そのまま長期の入院を余儀なくされます。
在宅介護から解放された悟は戸惑いながらも、恩田の支えの元、再び社会復帰を目指します。


話数:全35話
ジャンル:

登場人物
主人公属性
  • 未登録
職業・種族
  • 未登録

時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録

その他要素
注意:全年齢対象