評価:★★★★☆ 4.1
【完結してます】
ブローディ・アジャックス侯爵はありもせぬ濡れ衣をかぶせられ騎士団の副団長を解任されてしまう。
が、それこそがブローディの喜びであった。
過酷な副団長という管理職から解き放たれたバツイチフリーダム中年男性が、娘と言える年齢の猪突猛進女騎士に迫られて困る。
そんなコメディ要素マシマシの恋愛物。たまに後日談を追加。
話数:全15話
ジャンル:ラブコメ
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
ありもせぬ濡れ衣をかぶせられ、騎士団の副団長を解任されてしまった主人公。 過酷な管理職から解き放たれ、残念な処遇とはうらはらに、本人は喜んでいる様子。 漸く、自領に引きこもり、これからをすごそうと画策していた、主人公の背中を追いかけてきた者がいた。この物語のヒロインである。 主人公の実の娘としても違和感のない……、年の差。 かたや、その年の差に躊躇し……。かたや、猪突猛進そのままに、あとを追う。 もう、このふたりのやりとりだけでもおもしろく、そして癒される。 ロマンスグレーのダンディーな元副団長に対して、自らの器量と武器で追い詰めていくヒロインの構図が絶妙である。だからこそ、コメディー要素も存分に溢れてくるのだろう。 まぁ、これだけ想われてたら幸せです……。末永く、お幸せに……、である。
この小説は、キャラクターの魅力が輝いています。自分の感情を置いておいて、ヒロインの心配をする主人公のブローディ、ガツガツくるヒロインのカミラ。短編にも関わらずきっちり悪役がいて、その悪役にもイラつかさせられることはなく、憐れみを感じさせられます。それだけでなく、細部もしっかりしており、作者、海水さんの頭の中できっちり設定がまとまっているのだなというのがわかります。是非読んでみてください。読んでみれば、あなたも海水さんの世界の虜になるでしょう。
このお話を一言でいうと、肉食系ヒロインが大勝利!!以上、終わりである。 では、そのお話しの何がいいのか、なんといってもヒロインであるカミラの肉食性が綺麗に読者の腹筋を直撃するのだ。なんというのだろう?猪というよりも大型犬? そしてそんな彼女と主人公であるブローディの掛け合いは本当に「お前ら早く結婚しろよ」としか思えず、非常にニヤニヤできる。 たいして長いお話しではないが、その中に筆者の磨き抜かれた構成力と、魅力的な登場人物たちの掛け合いによって充分以上の読み応えがある。 個人的な希望になるがブローディとカミラのお話がもっと読みたくなる。 この物語をご覧になったとき、きっとお読みになった読者の紳士淑女の皆さまも腹を抱えて笑いながら、そしてニヤニヤしながら私と同じ思いを共有していただけると信じている。 というわけで、あなたも是非この素晴らしい物語を味わっていただきたい。