評価:★★★★★ 4.5
「僕の曽祖父は満州馬賊だった」
かつて被災地に独り戻り、変死した曽祖父。僕、秀平修馬と後輩の二水は、文化財保護の被災地ボランティアで訪れた被災地の街で曾祖父の隠された真実を知る。
それは半世紀以上のときを越え、現代に蘇った満州馬賊たちの数奇な運命だった…
戦火に埋もれた過去と被災地の現在が交錯する、
ミステリサスペンス。秋のミステリフェア、全17話完結です☆
話数:全17話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
被災地の実家へと単身帰宅した曾祖父が、謎の「病死」を遂げてから、2年。真相を探るため、後輩とともに福島・浜通りへと向かった主人公は、曾祖父の思わぬ過去に直面することになる。不可解な遺体発見の経緯。仏間の天井に発見された一発の弾痕と、行方不明の拳銃の存在──。浮かび上がってきたのは、かつて戦前の中国を跋扈した「馬賊」と呼ばれる男たちの背中と、生き様だった⁉運命の渦へと飲まれゆく故人の真実に、懸命に手を伸ばそうとする主人公。その姿にはどこか、六年前の東北沿岸を覆った光景にも重なるものがあります。知ってどうなるものではなかろうとも、人は知りたいと願うはずです。自分を作り上げたものは何か。今、自分を取り囲むのは何か──。それが過去を受け入れ、明日の行先を知る、確かな手掛かりになるから。複雑に絡み合った背景の中で、息を呑む展開の続く「ミステリサスペンス」。秋の夜長の読書に最適の一作です!