評価:★★★★☆ 4.3
「これらは主が描いたものか?」
多くの商人たちで賑わうその街で、青年はいつも誰の目にもとまることなく絵を描いていた。
ところがある日、誰一人見向きもしない青年の絵の前で立ち止まった一人の少女がいた。
純真無垢な少女の姿に心動かされる青年だったが、彼女の正体は森からやってきた妖狐だった!世間知らずで甘えん坊でヤキモチ妬きな獣耳少女と、彼女に心惹かれて共に旅に出る決心をした絵描きの青年。
その途中で多くの人々との出会いに恵まれながら、二人は寄り添い生きていく。これは、一人と一匹が様々な困難を乗り越えて成長し、幸せを掴むまでの恋物語。
※現在、完結後のストーリーを含む番外編を公開中!
話数:全126話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:じれじれ
展開:未登録
注意:R15
翡翠と琥珀、作品の題名はそのまま主人公とヒロインであるジェードとアンバーを指している。売れない絵描きであるジェードの絵に、通りすがりのアンバーが興味を示す場面から物語は幕を開ける。絵を介して会話が弾み、ジェードは自ら提案して彼女を描く。そこに描き出された彼女の姿には、あるはずのない獣の耳と尾が生えていて……アンバーは人々から忌み嫌われる存在、妖狐だ。けれどジェードの絵にも人々から好かれないある特徴があり、二人は運命的な出会いに惹かれあっていく。そして二人は旅に出る。種族の壁、一緒にいては不幸にしてしまうという葛藤。そんな一つ一つの問題を手を取り合い、ゆっくりと乗り越えていく。情景と心理描写が繊細で、ファンタジックで美しい。心優しいジェードが時折見せる男気と、悩みながらも純粋に彼を想うアンバーの愛らしさ。読み進めるほどに、きっと二人が愛おしく思えてくるはずだ。