冬の終わり、あの場所で

西暦2300年。いくつもの分離していた大陸が、一つになり、東西南北、それぞれの国が生まれ、マナと呼ばれる不思議な力を人々は持つようになった。マナは扱い方により、属性や、状態変化、様々な用途に使うことができる。その中には、一千万人に一人いるかいないか、ぐらいの確率で、亜人、つまり人間とその他の生物の混血種も産まれてくるようになった。亜人の親の子が、亜人であるとは限らないぐらい希な存在だ。これもマナが関係しているといわれている。
また力を持つものは重宝され、しかし、巨大すぎる力は人々から煙たがられている。亜人種はそういった扱いを受けることが多い。
自分自身を傷つけ、他者を陥れ、自分の地位を見出せぬ苦悩。葛藤。ある少女は忘却の未来へ。ある青年は暗い闇の中へ。誰一人として同じ人間はいないんだ。ゆっくりとだけれど、確実に前に進んでいく。

君は遠くへ行ってしまって、私の手じゃ届かない。
俺はもう一度君と話したい。
こんなはずじゃなかった、私が見た未来は、もっと、明るかったのに。

視点はいろいろ変わります。