評価:★★★★☆ 4.1
ネットリしているのにスッキリとした甘さ!
ほのぼの物作り系暗殺ストーリー!異世界に召喚された、見た目はドワーフ幼女の主人公。
前世の知識はあっても、自分が何者だったのか憶えていない主人公は、上位存在である『使徒』の命令によって、他の召喚勇者を暗殺する日々を送っています。
普段は短剣使いの暗殺者だと思われないよう、魔術師を自称して、一般人に紛れて生活をしています。逃避行動のように魔道具作りや建築に精を出します。
でも、指令があると本業の暗殺者に戻ります。
スキルをコピーできる能力を持っているため、殺した勇者の能力を奪い、加速度的に強くなっていきます。
人間離れしていくのを自覚しながらも、今日も街を駆け抜けます。
時々呟く古いネタには哀愁が漂います。
そんな主人公を見守って下さいませ。※サブタイトル頭に※がついているものには図版が挿入されています。
※設定集は移設いたしました。
※2017/12/22 完結しました。
話数:全870話
ジャンル:料理モノ
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
なかなか全体の仕掛けが見通せないのがこの作品の特徴の一つ。読者は主人公と同一レベルで、この物語世界の仕組みを解き明かしてくことになる。しかも主人公の立ち位置も定かではない上に、なんと名前までもがすぐには分からない。物語の進展と共に徐々に状況は明確になっていくが、単純な善玉/悪玉対決にはならない。・・・と、こんな言い方だとまるでポストモダン小説に対する評価みたいに見えるかも知れないが、そうした要素も現実に含まれている気がする。実際この作品中では「自我と存在」は重要なテーマの一つだ。歴史改編SFに見えなくもないし、異世界転生チートもの、健気なヒロインもの、物作りオタクものとして読むことも可能。かと思えばSF・アニメ・特撮ネタのギャグが・・・。しかもイラスト自体がギャグになっていたりもする。盛り沢山なネタがごった煮にされた、鵺みたいな小説。なろうでもトップクラスの優れた作品だと思う。