評価:★★★★☆ 3.8
微かな記憶をたどるが、全然何も思い出せない――
幼稚園に通っていた頃まで住んでいた、愛媛の八幡浜。
でも育った広島での記憶しか俺の頭には残っていない。
そんな俺が帰省先で出会った、奇妙な純粋扉と自称幼馴染。
幼馴染と言われても、何も覚えてないのだが……。
ひと夏のみかん畑を舞台に繰り広げられる、高校生の恋愛模様。
夏みかんのように、爽やかに、甘酸っぱく。※縦書きPDFで読まれることをオススメします。
【いっくん大賞】佳作受賞作品。2019年1月6日
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:現代
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
本作は愛媛松山を舞台に、幼馴染みの少年少女が心の交流を行う、という構成です。その文章力はきわめて高く、一つ一つの所作や風景の全てに丁寧な筆致がほどこされています。愛媛のいなか道に宿る湿気、塩気、太陽の輝きが、まるで目の前にあるかのごとく展開されます。これほどまで情景にこだわった作者は、ネット界広しといえども柿原さんだけではないでしょうか。さて、本作はなんといっても最終話が最大の見所です。ここでは、全話中、もっともなまなましい少年少女の姿を読むことができます。そしてそのために設けられた、数々の印象的なシーン。全てが最終話のために編み込まれた、一つのビーズなのです。風景豊かな田舎にこんな旅行ができたら、きっと楽しいでしょう。本作は、もう一つのあなたの人生をコーディネートしてくれます。気がつけば、夏みかんの香り。本当はいたのかもしれない天然少女の幼馴染みが、あなたの到着を待っています。
幼馴染の女の子に再会した男子高校生のさわやかなラブストーリー。 なにより「夏みかん」のような甘酸っぱさが楽しい小説です。読んでいて胸がキュンと鳴りました。それから、「純粋扉」……ひたむきに人を好きになった時の気持ちがよく描かれています。 ヒロインの伊予弁がとてもよかったです。方言独特のあたたかみがよく出ています。方言の会話っていいですよね。 純情な男の子も、ちょっとお転婆な女の子も、ふたりとも可愛いです。 楽しんでください♪
タイトル通り爽やかな物語で、読みやすかったです。純粋な恋愛物語という感じがしました。構成もしっかりしていて描写もよくて、とても読みやすかったです。入り込むと抜け出したくなくなる世界です。皆様もどうぞ読んでみてくださいね。おすすめです。最近恋愛してる人もしてない人もちょっと立ち寄る気持ちで読んで見てください。