世界を救うまで俺は種族を変えても甦る　トライ・リ・トライ

主人公はまさかのunknownのレベル０！？目の前に現れたこれまた謎の青い毛並みが美しい猫、ナビ。そんな主人公ゼロが地下迷宮奥にあると言われる「真理に通じる門」を目指すストーリー。もし、猫とオークが力無双でただひたすら迷宮攻略するだけの物語だったら、ただの作業ゲームのようになってしまいがちですが、魅力となる構築された世界観、所々に散りばめられた伏線があり、だんだんと物語に引き寄せられる事となります。貴方が物語を読み進め、タイトルの意味を知った時……それはきっと既に物語に惹きこまれた後でしょう。そして、それは始まりでしかないのです。主人公とは果たして何者なのか？ナビとはどういう存在なのか？主人公が自分を取り戻すとは……ドキドキハラハラさせる展開に貴方もハマる事、間違いなしです！※ステータス表示が物語内に出て来ます。苦手は方はご注意を。

読み始めてすぐ、ガツンと殴られたような気分になった。いきなり作者氏は「猫」対して「開口一番」という表現を用いているのである。僕ならば、そういう役回りではないと云えど、つい語尾に「にゃ」を付けてみたくなったり、もっと猫っぽい仕草をさせてしまいたくなる。一拍置いて注意を引きたくなるのだ。更に主人公は初期状態で何とも知れぬ不定形である。これでどうやって読者に感情移入させようと言うのか？なのに、その口調だけでそれを感じさせないように読ませてしまう。僕にはこんな冒険はできない。完全に負けていると思ってしまう。このまま読み進めて、僕が筆を折る事にならない事を祈りたい。これはそれほどの作品です。

まだ始まったばかりだけど期待を込めてレビューを書いちゃいます。本作の主人公は正体不明、最初は形すらも定かではない謎の液体生物ゼロさん。それが成長によりオークに進化して、少しずつ少しずつ謎の己を成長させてゆく。という自分育成を楽しめる物語構成になっております。さてこの作品の売りは世界観にあります。ウェブ小説の世界観設定というのは邪魔になりがちなのですが、本作はそれとは大きく異なります。地底のとある階層で目覚めたunknownの彼が、相方の猫に導かれるままに地上ではなくさらなる下層を目指す、これがストーリーラインです。そこには沢山の魅力的な謎や意味深なセリフが散りばめられており、どうなるのかなぁ～これ～と、あなたをワクワクさせてくれるはずです。主人公の肉体的成長と進化への期待。階層をまたぐごとに変わってゆく世界も良し。文も軽めでテンポが良いよ！