評価:★★★★☆ 4.2
フィト・ブラントは、万年Fランクの落ちこぼれ冒険者。
パーティーを組む相手もなく、一人で採取クエストをこなして日銭を稼ぐ毎日を過ごしていた。そんな彼に対して、ついにギルドから解雇通告とも言える『特殊クエスト』が言い渡される。
『特殊クエスト』とは、絶対に受けなくてはならない上に、失敗したら冒険者資格をはく奪されてしまう厳しいものだ。その内容は『未開の島の地図を作ること』。
どんな凶悪なモンスターが潜んでいるかも分からないエリアの地図を作るのは、普通に考えればFランクの冒険者では不可能だ。
しかし逃げ出すわけにもいかず、彼はペットの『ポチ』とともに島へ向かった。そこで彼は、気が強い美少女エルフのクリスティナと出会う。
彼女の助けを借りて順調に地図づくりを進めていった。しかし平和な島に突如もたらされた『絶望』。
それは『死をもたらす龍』とあだ名された、巨大な漆黒のドラゴンであった。迫られる選択の時。果たして彼がとった行動とは!?
落ちこぼれなおっさんによる、愛と勇気の大勝負が始まる!※カクヨムでも公開しております
話数:全38話
ジャンル:アドベンチャー
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
万年Fランクの落ちこぼれ冒険者。そんな嬉しくない称号をもらった主人公の得意技は【逃げる】こと。未開の島の地図を作りに出かけたら、美少女エルフだけじゃなくて、とんでもない巨大な漆黒のドラゴンに出くわすとか……絶対ムリゲー。一晩で島が全部壊滅するって、ヤバいよ。でも。『どんなに絶望的な状況でも、ひとつくらい『希望』が残されているもんだ。でなければつまらねえ世の中になっちまうだろ』いい台詞ですね~\(^o^)/世の中のトレンドはすぐに移り変わる。「なろう」での流行もしかり。役に立たないと、パーティーから追放されたおっさんが主人公の物語って、私自身はこういうテーマが流行ってると聞いた時、少し残念に思いました。だって、おっさんにはおっさんの人生経験があり、決して若者にはない知恵があるでしょう!?だから、このお話には感動しました。
ギルドから落ちこぼれの烙印を押されている、万年最下級の冒険者フィト。最後通牒とも思える無理難題な特殊クエストを突きつけられ、やって来たのは未開の島。この島の地図を完成させること、それが成功条件。そのためには島全土を踏破する必要がある。いわば無情な足切りのためのクエストであり、彼もなかばそれを覚悟しながら、諦めの境地で受注するしかないのであった。しかし、島でのエルフたちとの出会いが、徐々に彼の心を変える。天真爛漫な少女、クリスティナとひょんなことから同行するようになったフィトは、彼女との旅の中で、次第に互いの心を開いていくのだった。だが、その穏やかな時を嘲笑うかのように、突如、島に落ちてくる災厄。絶望の淵で、フィトは自らの「冒険者」として為してきたこと諸々に後押しされ、一縷の希望に賭ける。「この島の地図を完成させること」。いまや違う意味を持つようになった、その成就のために。