評価:★★★★☆ 4.1
【第20回電撃小説大賞 一次選考通過作品】
【第六回ネット小説大賞 一次選考通過作品】とある秋の夕暮れ時、田舎に暮らす高校生・明城太樹が帰宅すると、唯一の肉親である祖父・葉蔵が何者かに殺害されていた。
祖父の死をきっかけに、太樹は自らの家が"明城の宿命"と呼ばれる古よりの伝統に縛られていることを知る。明城家に生まれた者は代々、人ならざる"精霊"と触れ合うことのできる不思議な力を秘めているというのだ。その力を持つがゆえに、祖父は殺されてしまったと聞かされ…?
茫然自失の太樹に優しく手を差し伸べるのは、毎日をともに過ごしてきた4人の幼なじみ達。彼らにも、"明城の宿命"に関わるある秘密が…?
4人の幼馴染とともに、太樹は今、事件の真相解明に挑む!
※小説投稿サイト「カクヨム」にも同時掲載中です。
話数:全34話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
宿命と復讐をベースに、五人の男子高校生が互いの絆を信じて殺人事件に挑むミステリー小説です。こう書くと、重いテーマや内容だと予想されがちですが、実際は男子高校生のキャラクターが上手くバランスを取っていますので、構えることなくラストまで展開を楽しむことができます。ミステリーとしては、殺人事件が連続して発生し、その謎を解くというスタイルではなく、一件の殺人事件に多角的に色んな要素を取り入れ、その要素を楽しみながら謎を解いていくスタイルになります。そのため、ミステリーが苦手な方でも、サイドストーリーのように用意された人間ドラマの部分を楽しむことができる仕掛けになっています。文章が読みやすいというよりも、どんどん読ませていくスタイルですので、ラストまでストレスフリーで読めるのも魅力の一つではないでしょうか。キャラクター同士のやりとりを楽しみたい方には、是非ともオススメしたい作品です!