スプリング コンサート 完結日:2018年3月25日 作者:銘尾 友朗 評価:★★★★☆ 4.4©銘尾 友朗 掲載日2018年 03月23日 13時07分 無断転載を禁じます。 『春センチメンタル企画』参加作品です。 小学六年の春休み、ピアノ教室の発表会があった。ライバルの溝口瑠璃さんと、私こと桂木茉莉の葛藤と煌めき……。 話数:全2話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 ピアノ ライバル 日常 発表会 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
誰かと比べられるということはとても嫌なことだ。この主人公は同じ歳の人と比べられている。しかし、悪い意味で比べられているのではなく似ているという意味合いで比べられている。二人は似ていると音楽の先生は言う。主人公にとって彼女はライバルのような存在になってしまった。けれども、主人公はまったくそのようなことを思っていない。そのような二人にとある事件が起こった。小学生最後の発表会にライバルの彼女が怪我で出られないというのである。その時二人は共鳴しあう。詳細は、この作品を読んで貰いたい。言葉にできぬ感動が胸に広がるはずだ。
きっと作者さんは、丁寧に、この小学生の女の子に寄り添って書かれたのですね。リアリティってよくわからないっていう書き手さんは、ぜひこの作品に触れてほしい。たぶんこれ、ほとんどすべてがつまってるんじゃないかなと思うのです。動機づけがしっかりなされているということ、その動機が、人物の性質……特に年齢……に合ったものであること。タイトルになっているコンサートだけでなく、学校生活についても少し描写することで、人物がよりくっきりとしてくる。……シンプルに見えて、その実じっくりと、じんわりと愛情の注ぎ込まれた丁寧な作品です。ですよね、作者さま♪