評価:★★★★☆ 4.3
群馬県警の鬼警部、根来拾三が何者かに命を狙われた。その一週間後に、無残な首なし死体となった長谷川刑事との因果関係はいかに。同じ頃、この世で一番の美男子であり、名探偵の羽黒祐介は、民俗学者の胡麻博士に誘われて、秋の鎌倉を楽しんでいた。彼はそこで女性に一目惚れをする。この難事件は、名探偵 羽黒祐介の父親、羽黒龍三警視の殉職の謎へと結びついてゆく。彼は、神奈川県から群馬県に及ぶ、難攻不落のアリバイを崩せるのか。名探偵 羽黒祐介シリーズの長編ミステリー第4弾!※この作品から読まれても一向に問題ありません。皆さまも一緒に警官殺しと戦いましょう!
話数:全97話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
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職業・種族
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時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
紅葉の秋から始まるオープニング、ストーリーの進行を彩るクリスマスから年末年始にかけての季節感が印象的な、風情のあるミステリ小説です。探偵&推理モノならではのカッチリとした仕立てと、警察モノならではの少しハードボイルド風な雰囲気とが合流しているのが特徴的。理知的な推理ドラマを楽しみたい、でも、それだけじゃ少し物足りない…という贅沢な読者に、お勧めの一品と申せましょう(種々の恋愛心理ドラマとしての味わいも有り)。仙人ヨロシク浮世離れしている不思議な人物「胡麻博士」の、ユーモラスな達観ぶり、妙に謎に至る要素をズバリと指差している言動は、まさに絶品の味わい。なおかつ、暗い秘密と哀調をたたえたミステリ・ドラマの中の、秀逸なバランサー、癒しであります。これは、「読んでのお楽しみ!」なのです。
この世で一番の美男子であり、名探偵でもある羽黒祐介シリーズ最新作。秋の鎌倉で紅葉……という素敵なロケーションを民俗学者の胡麻博士(年配者男性)と共に楽しんでいた羽黒氏。うう、寂しい……とか思っていたら、なんとそこで、影あり訳あり美女と出会う。かくして名探偵のロマンスの行方は?!一方その頃、群馬県警の鬼刑事で有名な根来警部は、愛娘とのデートを楽しんでいた。そこへ。なんと、日本刀を手にした賊が襲ってくる!!読者を引きつけてやまない導入部分のエピソードから、段々と掘りさげられていく、それぞれの登場キャラクターの内面。しっかりと練られ、考え抜かれた鉄壁のアリバイトリック。謎解きの側面だけでなく、ヒューマンドラマとしても充分楽しめる。果たして真相は?!真実を是非、あなた自身の眼で見抜いて欲しい。