評価:★★★★☆ 3.9
今より未来。科学技術が現代より遥かに進み、漫画のような巨大ロボットが現実のものとなった世界。
人々の暮らしの中に巨大ロボットが当たり前のように存在する時代。
そんな未来を実現した独立都市「エルヴィン」には、ひとつの法があった。
決闘審判(デュエルジャッジ)。それは、巨大ロボット同士を戦わせ、その結果を法とする、華々しくも無慈悲な制度。
それが制定されたエルヴィンは、競い合うことで技術を発展させ、その裏で理不尽に泣く人々が生まれてきた。
広瀬涼(ひろせ・りょう)。
デュエルジャッジの存在するエルヴィンにおいて、戦う力を求められた新米の弁護士。
彼女にもたらされた出会い、巨大ロボット「フランベルジュ」の出現が、
果たしてエルヴィンに何をもたらすのか―――。※自サイト跡地他にて、関連作品を執筆している作品です。
これ自体の作品化は初めてですが、キャラクターや設定はこの作品が初出ではありません。
話数:全35話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
この作品は、深いのだ。表向きは、訳アリのヒロインがスーパーロボット搭乗し「力」だけで全てが決する悪徳の街での痛快劇である!これだけでも、充分な良作であるが本作はその裏側に、様々な人の業を描いている作品に思える。世界は残酷だ。持てる者は、その利権を手離さず維持する為には「命」さえ切り捨てる。その理念無き在り方は、やがて世界すら滅ぼす。だからそこにヒーローは現れる。しかし「同じ」人間に背負わせた正義や、理想、夢は本当に背負わて良かったものなのか?肩代わりをさせて、善人を追い詰めただけでは無いのか?そんな虚無の果てを、本作の最後は示した気がするのだ。しかし、それでもヒーローは立ち上がる。それがどうしようも無い程、カッコいい作品なのだ!確かに光は、あるのかもしれない。