サヨナラを綴って 完結日:2018年6月17日 作者:橘皐月 評価:★★★★★ 4.5ある日、学校から帰る途中、作家になることを夢見ていた幼馴染の女の子の交通事故現場に遭遇してしまった僕。 実は彼女は事故ではなく、自ら死を望んでいたと知ってしまう。 その日から、僕の、彼女についての記憶が蝕まれていく。 話数:全5話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 事故 学園 幼馴染 日常 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
読了後、まっさきに心に浮かべたのは「こうなる前に防げなかったのだろうか」という、極めて現実的な解決策の模索でした。幼馴染の少女の自殺という、ショッキングな内容から始まり、彼女の内面を主人公が探っていきます。たどりついた答えと、主人公が思い浮かべた想いに、胸がはりさけそうでした。何かを『伝える』というのは非常に難しいことだと思います。ならば何かを『聞く』ことはどうなのか。実は『伝える』よりも『聞く』の方が100倍は難しい。でも『聞く』ことは、人と人とをつなぎ、命を輝かせるにはとても大切なことで、本作を読んでそれを痛感いたしました。隣にいる誰かの言葉に耳を傾けたくなる、そんな作品です。