評価:★★★★☆ 4.2
平成三十年六月の山新文学賞に応募しましたが、落選。でも選評をいただけました。精進します。
中華帝国を思わせる国の滅亡を、庶民、宦官、寵姫、討伐軍の長の視点から描きました。悪政の為に討伐された国、しかし、言い分はそれぞれに違う。簒奪は国政をリセットする為のものなのでしょうか。無断転載、無断複製を禁じます。
話数:全4話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
その他要素
国破れて山河あり。城春にして草木深し。 実際には、国が破れれば、そこには民と言い分が残ったのだった。 とある国が悪政の為に、王が討伐さるる。 ある農夫が、宦官が、美姫が、そして平らげた北の領主は語る。 それぞれが、それぞれの想い、立場で語る中で、一体何が真実で、誰にとって何が正義だったのか。 普遍的な悪は、正義はなんなのか。そんな事を考えさせてくれる作品です。 きっと誰もが正しくて、きっと誰もが正しくなくて……。人の世は、かように御しがたく不確かなのやもしれぬ。
放伐とは、悪政をしていた暴君を都から追放することだそうです。ですが立場が違えば、考え方はそれぞれ。討伐軍に参加した農民には農民の思いがあります。立場を変えれば暴君に仕えていた役人には役人の思いが、側に侍っていた寵姫には寵姫の思いがあります。 この物語では、討伐される側も討伐するもわざとぼかされています。このことで、繰り返される歴史が連想される作品になっています。