評価:★★★★☆ 4
みんな。ちょっと聞いてくれ。
田舎から出てきて冒険者になった俺は、A級チームから追放されたばかりのお荷物を押しつけられたんだ。
言葉も通じない相手で、どうしたら良いんだと思っていたところに、旧友と再会したんだよ。
そしたらこいつが、なんか女の子みたいな格好しててな……。
あげく、筋骨隆々の変態戦士まで仲間に加わり……。
サイコパス美少女エルフ。
天然無自覚系ビッチ男の娘。
半裸どエム武芸者。
なあ? 俺のパーティーってどうなってるんだ?※完結しました。
話数:全34話
ジャンル:アドベンチャー
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
この物語については絶賛したいのですが、どうしても用いるべき言葉がイメージの良くないものにしかならなくて困っています。コテコテなんですよ設定。テンプレなんですよ展開。ご都合的なんですよ因果関係。なのにグイグイ読まされる。やばい。「レベルを上げて物理で殴る」の、理想形だと思いました。あえてコテコテ、テンプレ、ご都合的というルートを選び、その上でなお読者をぶん殴ってやらぁ、みたいな反骨精神を感じます。いや作者様にその辺りの志向がなくても構わないんです、こっちが勝手にそのへんの毒電波を受信してぶっ飛ばされました。約十万文字。雑に言えば文庫本一冊分。「一つの完結した箱庭世界」を楽しむにあたっての最小単位をフルに活かしきった作品、という印象です。やばいのでやばい! 語彙力!
新人冒険者の少年が、パーティーから追放された美少女を仲間とする(押し付けられたともいう)も、優秀なのだがちょっと頭がおかしかった。そしてそこから他にもどんどん変人が加わっていって日々ツッコミの技術が磨かれていくお話。サイコパス美少女エルフ。天然無自覚系ビッチ男の娘。半裸どエム武芸者。優秀だけど普通じゃないメンバーに囲まれた主人公の運命やいかに?!説明から分かる通り基本的にはコメディです 笑最初に出会うヒロインはエルフであり、使う言語が違うので一見すると読者にも何を言っているのかわからず、大変なのですが、実は法則があり、意味ががわかるとめちゃくちゃ面白いです 笑そこで惹きこまれたらさあ大変、同じくらいやばい変人が出てきて最後まで読みきってしまうこと間違いなしです!既に完結しているので読者としても安心の一作!是非一度読んでみてください!
そもそも、日本人が西洋風の異世界というものに本格的に触れたのは、舶来のゲームであるテーブルトークロールプレイングゲーム、略してTRPGだったそうな。このシステムや世界観や諸々のことが、後の小説や漫画に見られる異世界の設定にも大きな影響を及ぼしたそうな。本作は、そんな原点に立ち返りつつ、今の異世界ものを新たに構築した傑作です。 できることとできないことがきちんと決められており、その枠の中で知恵を絞りどう難局を攻略するか挑む。それこそが冒険であり、それを楽しむのがTRPG、そして異世界ものというジャンルの一番の肝だったのではないでしょうか。登場人物達が、チートに頼らず特殊能力にも頼らず己のできることを懸命にやり、成功を掴む姿に感動します。
独特の語り口に定評がある南野雪花さんの最新作。珍しく追放ものという流行を追いかけたのかな?と思わせるタイトルから思わせぶりに振られてきたのは、実に軽妙でそしてハートフルな王道冒険ファンタジーでした。いわゆる補助職がメインの主人公フレイ。そこに集う仲間たちは幼女エルフに男の娘な幼馴染、さらには狂信者となたドエムな半裸戦士に豪胆な異種族まで……。一癖も二癖もある仲間たちがフレイをリーダーとして認め慕うのは、やはり「ぶれない芯を持ったリーダーシップ」の賜物でしょう。冒険とは戦いの身に非ず。目的の場所への旅路を安全に進むことこそ実は難しいことであり、それをしっかりと担えるフレイはやはり冒険者パーティーのリーダーにふさわしいということでしょう。まぁ、その分フレイくんは苦労をしょいこむのですが、それがまた面白いから仕方がない(笑)完結済み作品。この夏の一気読みがお勧めです^^/
最近、「PTから追放された〇〇は最強~」という題名の作品がランキングで多く見られるため少々食傷気味だったところに、新米冒険者の主人公が「追放されたお荷物」を押し付けられるという時点で「流行りの追放系作品とは少し違うかも?」と思って読んでみました。ストーリーはある意味王道的な感じですが、キャラがしっかりと立っていて、その上でテンポよく話が進んでいくため、全33話を無理なく一気に読み進めることが出来ました。主人公が追放されるのではなく、押し付けられるこの作品、一読の価値はあると思いますよ。続編が出たら、是非読みたいです。
ずっと追ってた南野雪花さんの新作完結です。新作発表の度に切れ味を増して行く南野作品ですが、今作は分量、内容共に初見の方にも手に取りやすい作品かと思います。 頭おかしい強烈なキャラ達の個性が破綻せず、それでいてイキイキと、矛盾なく、物語を縦横無尽に駆け回るさまはさすがの南野作品。思考停止を由とせず、時に物語的な選択を彼らの持つリアリティでチクリと否定、かと思うとその何もかもを…立ちはだかる現実ですら性癖で殴り倒し黙らせてゆく…そのさまは、まさに抱腹絶倒でした。 圧倒的な正妻的ヒロイン感とアイドル性で輝く親友デイジー。タイトルにもなった美少女でありながら、頭おかしい筆頭、黒くて残念なエルフ美少女ミア。あと筋肉とか厄介とか赤いのとかその他面々。 導かれるようにして集った頭のおかしな面々の冒険の更にその先が見たいです(続編希望)
「新米冒険者の俺がA級パーティーから追放されたお荷物を押しつけられたわけだが、とんでもない美少女ですごい強かった。あと、ちょっと頭おかしい」というのが前半の内容です。流行りの追放系とは少々趣が異なり、追放されたお荷物を新米冒険者が拾って、一緒に冒険するという流れです(ここまではタイトルの通りだからネタバレじゃないよね?)。全体を通して、テンポよく、するすると読めてしまう、楽しく笑えるファンタジーです。どこかに焦点を絞って説明するとどうしてもネタバレになってしまうので、説明が難しいのですが、分量の割によく練られたお話です(完結してます)。なろうのテンプレのようでいて、微妙にずらして来ますので、なろう小説に食傷気味という方には是非ともお勧めしたいお話です。もちろん、なろう小説大好きという方にも、こういうのもありかも、と思わせてくれるお話だと思います。