評価:★★★★★ 4.5
偉大な魔術師の力を受け継いでおきながらも未熟な魔術師にして、平凡(?)な男子高校生・葛城アキ。そんな彼の元に日々舞い込む魔術絡みの厄介事。
今度は、不滅の魔術師ワイナミョイネンと共に、凶悪な魔女ロウヒと戦った英傑のひとり好色男子レンミンカイネンが現れ、アキの友人である少女ハンナへ求婚する。困ったハンナはアキへ助けを求める。再び面倒なことに巻き込まれるアキ。ハンナをめぐりレンミンカイネンと勝負をするアキ。けれども、アキは完膚なきまでに惨敗を喫する。魔術対決では自信のあったアキはこみ上げる悔しさを抑えるのに必死であった。そこへ、ハンナから突然の告白。戸惑うアキ。自分自身のハンナに対する気持ちがわからず、曖昧な返答をしたアキはハンナを泣かせてしまう。少しずつ変化していくアキとハンナの関係。
変わりゆくふたりの関係を描いた、現代フィンランドを舞台にしたファンタジー小説。
※この作品は「カクヨム」にも掲載しています。
話数:全4話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
北欧フィンランドでは、神話は詩の形で断片的に口承され、それが19世紀に『カレワラ』という叙事詩に繋ぎ合わされました。 そこでは人々は魔法の呪文を唱え、気象を操作したり海一面を凍結させたりしています。『魔法の詩』はそんな『カレワラ』を元にしたオリジナル作品で、今のところこの第4部まで公開されています。舞台を現代に移し、キーワードにもあるようにライトノベルとして書かれているので、ふだん古典文学なんて読まないよというかたも、問題なくイケます。 第3部までは魔法が縦横に飛び交うヒロイックな展開だったのですが、今回は全編これラブコメ。派手な戦闘は無いものの、主人公の恋愛が1つの区切りを迎えます。 それにしても、「燃え&萌え」こそラノベの真髄と聞いたことがありますが、これと『カレワラ』の相性がかくも良いとは思いませんでした。