評価:★★★★★ 4.5

『もうじき、ここにいるのも私だけになるのかな?』
少女は、壊れた扉のそばで、聞こえてくる誰かの足音に耳をすませながらつぶやいた。
そこにいると時々聞こえてくる足音、声。
その音の主を知らない少女は、この壊れた扉だけが友達だった。
『ねえ、誰もいなくなっても、君はそばにいてくれるよね?』
かすかに開いた扉は、風に揺られ、少女の声にこたえるように優しく音を立てた。
少女は、その音に安心したように、すっと目を閉じて、眠りに落ちていく。
今日も、少女と壊れた扉は誰にも見つからないようにひっそりと一緒に生きていた。


話数:全18話
ジャンル:

登場人物
主人公属性
  • 未登録
職業・種族
  • 未登録

時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録

その他要素
注意:全年齢対象