評価:★★★★☆ 4.2
お母様はとても優しくてわたしに色んなことを教えてくださるの。でも、お父様もお屋敷の使用人たちもとても意地悪で、まるでお母様がいないみたいに振る舞うのよ。なんて可哀想なお母様!
しかもお父様は、お母様以外の女を連れてきて新しいお母様だよ、なんて言い出すの。だからわたし、お母様のためにみんなに分からせなくちゃ、って思ったの。お母様がちゃんといること、お屋敷の奥様はお母様だということを。幼い少女、メイベルだけに見える「お母様」は幽霊なのか、それとも――
夏のホラー2018参加作品です。
話数:全8話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:ヴィクトリア時代
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
19世紀に遺体を生きている時のような状態にして写真に撮るのが流行ったのは知っていましたが、これは知りませんでした。いや、おかしいよこの写真。(´д`|||)子供にしか見えない「お母様」。いつも傍に居てくれるけれど、黒いベールを被っているため顔は見えず、おしゃべりすることもできない。……はい、明らかに人ではないのです。しかしメイベルは「お母様」が自分にしか見えないのではなく、皆が意地悪して無視していると思い込みます。そのうち新しいお継母さまがやってきて……。純真無垢な幼女が、得たいの知れないものに取り付かれている危うさ。ビクトリア朝時代のヒストリカルな背景で進む、美しくもゾクゾクする物語。お母様、もう死んでるYOね? 待って、それ本当にお母様?