『冥府の河の向こうは綺麗かな。』 完結日:2018年9月15日 作者:朧塚 評価:★★★★★ 4.5かつて、好きだった女の肉体を奪った男、セルジュ。 彼は闇の骨董屋デス・ウィングの依頼を受けて、あらゆる事件に巻き込まれていく。 彼が出会う者達は、生者か死者か。 あるいは、正常な者なのか異常な存在なのか……。 戦慄の現代ファンタジー風、サイコホラー! 話数:全30話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 ゴシック メンヘラ 伝奇 怖い話 狂気 猟奇 注意:R15 残酷な描写あり なろうで小説を読む
1つのパートがだいたい3話くらいで、長さとしては丁度いい。印象としては短編集のようで、色々な内容があって面白いのです。冥府の河は登場人物が皆ぶっ飛んでいます。そのぶっ飛び方は登場人物それぞれ。もう、全然方向性が違うんですよね。だからこそ短編集のようで区切りもついて面白いという。でも面白いだけじゃないんですよ。ところどころ出てくる怖い描写。怖いというより狂気だろうか。それがこの小説の真骨頂だと思うのです。まさにナイフといったところでしょうか?普通のホラーは飽きた。もっと狂気が見たい!そんな方はぜひ、冥府の河のページを開くのです。
★オカルティック小説、ホラータッチ小説、ファンタジー物でも独特の描写と世界観とモチーフを持ち、書く側にも頭一つも二つも抜きん出た感性を要求されるジャンル。商業ノベルで言うなら角川ホラー文庫だろうか? 書こうとしてそうそう書けるものじゃない。★なぜって? 当然だろう? 小説とは本来が、〝作者自身がその心理内面で作品のイメージを造形してから〟書くものだからだ。言い換えれば自分の中に無いものは書こうとしても書けないのだ。★本作の作者にはそれがあるのだ。そしてだれにも真似のできないセンス・オブ・ワンダーを駆使して、闇の中の真っ暗なまでのオカルティックワールドを繰り広げるのだ★愛する女性の体を乗っ取ったセルジュはゴシックドレスを纏いながら、怪異と異形とが巣食う異界のような物語を渡り歩く。彼(彼女?)を語り部として読者を黒い幻想へと誘うのだ★正直癖になる。俺もまた行こうと思う。セルジュと一緒に