僕が聖剣ヒロインオバちゃんそして勇者はどこにいる？

前のレビューの方も書かれていますが、非常に読みやすい作品です。物語の最初の方は、読みにくい表現が多かったり、読んでいて頭に入りにくい作品が多いですが、すーっと頭に入っていく読みやすい文章の作品です。テンポも良く、話の区切りが分かりやすいので、ちょっとした隙間時間にキリのいいところまで読めるのが、この作品の取っ付きやすさかもしれません。そして、何よりもおばちゃんが魅力的。主人公も良いのですが、色々あって聖剣を抜いちゃうおばちゃんは、読者が期待するであろう「お約束」をしっかりと押さえてくれています。このおばちゃんと冒険したいなぁ、もっとおばちゃんの話を聞きたいなぁ。読み終わったら、そんな期待がふつふつと湧いてくるはず。あぁ、早く続きが読みたい。

タイトル通り、物凄い威力を秘めた聖剣に転生する話です。とにかく面白い。よくできてるお話。くっそ読みやすい。主人公の知っているゲームの世界……というていですが、ステータスなどのゲーム要素はなく、色々抑え気味で、とっつきやすさを兼ねたファンタジー世界です。そんな世界でオバちゃんに引き抜かれた聖剣である主人公が、きちんとした目的意識を持って戦いへと身をゆだねる、というお話。一見シュールギャグのように思える設定。しかしゲームとは違い命のやり取りがシビアであり、オバちゃんのスピーディーで描写の濃い戦闘シーンがそのリアルな世界を裏付けています。今はちょうど一段落ついたところ。まだ話数も少ないので、是非とも読んでいただきたい。きっとオバちゃんのことが好きになっているでしょう。萌えは流石にしないけど、燃えます。