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 人生で初めて受け取ったラブレター。
 その文面には、可愛らしい丸文字が並び、差出人の純粋な想いが伝わってくるようだった。

 「春」と書いて「しゅん」と読む、宮原春。そんな彼が手紙を受け取った事から、物語は始まる。

 手紙を受け取った春は、放課後の教室で、同級生の花咲姫子と偶然出会う。
 二人は入学当初からの知り合いで、姫子は、春に密かに想いを寄せていた。
 しかし、不器用な姫子は、春の前では、いつも刺々しい態度をとってしまい、そんな不器用な自分が嫌いだったし、「普通」とは違う自分に劣等感を抱いていた。

 こんな自分にも恋は許されるのだろうか。

 姫子はつい、そんな事を思ってしまう。

 そんな二人は、友人らや学校の行事などを通して、互いの想いを確かめ合い、すれ違っていく。そのなかで、春も自分が抱いている想いに気付く。

 僕は花咲の事が——。

 しかし、春はそれより先の言葉をなかなか言い出せなかった。
 お互いの想いは繋がりそうになるのだが、春は最後の一歩が踏み出せなかった。

 僕は、怖いんだ。

 春は臆病な自分が情けないと思いつつ、前に踏み出す勇気はなかった。

 彼には、終わりが見えていたから。


話数:全35話
ジャンル:

登場人物
主人公属性
  • 未登録
職業・種族
  • 未登録

時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録

その他要素
注意:全年齢対象