評価:★★★★★ 4.5
「しんせんぐみ」と聞いて、別のものを思い描いた土方先生の話。
幕末、黒船来航と共に混乱した京都に放り出された浪士たち。
それぞれに迷走を続ける中で、京都守護職である会津中将、松平容保公は彼らを預り、治安維持にあたらせることにした。
……のだが、その時に提示した名前がちょっとアレだったせいか、土方歳三は主旨を勘違い、うどん屋を開いてしまう。
彼はその後、持ち前の機転で店を盛り立てていくが、時勢は彼をただのうどん屋としておくほど平穏ではなかった。この物語は新撰組を、そして新鮮組を生き抜く男たちを描いたものである。
マジメなつもりなのだが、マジメじゃない感じもする、史実にのっとった?アクションコメディ。多分ちょっと大人向け。
なお、誰がなんと言おうとも、主人公はそんな土方先生にあこがれて京都までついてきた栗田平五郎です。ゼッタイ。虚構性の高い作品ではありますが、時代考証について詳しい方、不備は是非ご指摘ください。
いいものが描きたいです。一編2000~3500文字程度の連作短編形式、
30話を一括りとしたコンテストに投稿した作品なので、新撰組の顛末までいきません。自分メモ:今これが最新(2018年9月)
話数:全30話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
歴史小説、というとハードルの高さを感じる方も多いかもしれません。事実私も歴史には疎く、あまり本格的に読んだこともない人間です。しかし、このシリアスさとコミカルさが絶妙なバランスで混ぜ合わされた作品で、読者として置いていかれるとは感じませんでした。うどん屋としての顔と、人斬り集団としての顔、そのギャップを感じさせながらもキャラクターたちは正に個人として生きていました。自然と彼らの間から物語を見ることが出来る、そんな風に感じさせてくれます。歴史物に抵抗がある、そんな方にこそ読んで頂きたい小説です。
“うどん、ああ美味しいようどんイイ男が打ったら余計美味しいよ私がもしこの時代にいたら毎日通い詰めるよもう三食うどんでいいよ完結まで待とうと思ったけど無理。レビュ書くもんね時は幕末舞台は京都。と来たらもう……これしかないでしょう新撰組ですよ。誠の旗のもとに京都を守るイイ男集団!のはずなんですが……なぜかうどんを打ってる(“”゜д゜)ポカーンしかも無駄に腕がいい。しかもその雰囲気が合う。めっっっさ合う!まさに魔法ですよ。作者様が仕掛けた。新撰組が生きた時代は修羅の時代だった。その血なまぐささを、このコメディ要素で見事に読ませている。と言っても多分なんのこっちゃとワカランだろうからとにかく読んでほしい。ちなみに私は、作者様の名にちなんで、矢久マジックと呼んでいる。矢久マジック。今回も炸裂。さああなたもこのマジックのとりこになろう。”