チート・ザ・バトルロワイヤル

桃太郎に浦島太郎、シンデレラにヘンゼルとグレーテル……誰もが知る昔話の主人公たち、総勢33名。集められた彼らに告げられたのは――「今から君達に、殺し合いをしてもらう」主人公が一同に会したその光景だけでも圧巻。さらに、各々の物語にちなんだ「チート」を持つ彼らの戦いは壮絶極まり、血沸き肉躍るアクションにわくわくは止まらず、圧倒されること間違いなし。注目すべきは彼らの「チート」たる必殺技！発想力と厨二的語彙力があまりにも秀逸で、心臓を鷲掴みされました。私のお気に入りは「さるかに合戦」のコンビです。あなたも絶対に叫びたくなるはず。【 渋 柿 （ジェノサイドダークネスメテオストライク） 】っ！！彼らの繰り広げる戦いとドラマを、ぜひその目に！

タイトルだけ見るとピンと来ないかもしれないが、この作品に出てくるのは、童話の登場人物たちなのである。 というのも、前作にあたる『チート・ザ・昔話』の流れを汲んでいるのだ。 この前作を少しだけ紹介しておくと、様々な童話に斬新な新解釈を加えた、一話完結型の物語集である。 そしてこの作品では、前作では別々の話の登場人物であった童話の主役たちが、一堂に会して“殺し合う”のだ。 その馬鹿さ加減については、きっと見てもらわないと分からないだろう。 さらに意外にも、この作品は勢いだけではない。 驚くほどバトルは丁寧に描写されているし、構成も優れている。 しかも、主人公が定まっているわけでもないので、誰が勝つかなど予想もできないのだ。 気が付けば、ワクワクとさせられてしまう。 まとめると、この作品は一々笑えるし、バトルロワイヤルものとしても秀逸なのである。

作者の前作、『チート・ザ・昔話』の最強主人公達が閉鎖世界に一堂に介し、覇を競い合うバトルファンタジー。一人一人が最終兵器とも呼べる戦闘能力を有しており、前作では読者を驚愕の、あるいは笑いの渦に巻き込んでいましたが、それが直接対決をするとどういうことになるのか。息を飲むような熾烈なバトル、心震える燃える展開、時に腹筋をよじれさせ、また時に涙をもたらす感動の物語。ただでさえ暑い今年の夏をより熱くたぎらせる、壮絶な戦いが今、ここに幕を開ける！今作だけも十分面白いですが、前作『チート・ザ・昔話』も合わせて読まれると、効果二倍で絶大に楽しめます。