評価:★★★★☆ 3.9
これは例えばの話
論ずるに値しないどうでもいい、もしもの話だ「もしも、初めからシンデレラが幸せだとしたら彼女は王子様と結婚したのだろうか?」
もし、そうだったら
シンデレラは、見ず知らずの魔女に得体のしれない魔法を掛けられたのだろうか?
0時の鐘が鳴り響いても、王子様と一緒に居たのなら
王子様は彼女を好きになったのだろうか?そもそも、舞踏会に行くより先に違う人を好きになって結婚していたかのでは無かろうか?
もし、そうなら不幸なシンデレラは
王子にすがるしか
幸せになる選択肢が無かったではないかどうしてそれを、ハッピーエンドと呼ぶのだろう?
そんな風に思ってしまう。
物語は劇的で無くてはつまらない
ありきたりな物語は、誰も欲しない
ならば「シンデレラは不幸だったからこそ、物語たりえたのでは無いのだろうか?」
結局これは、たらればの話で論ずるに値しない。
だって彼女は疑うことなく不幸で
それは、もうどうしようもないことでそれだからこそ、この物語の幕は開いたのだ。
二人だけの葬儀場で彼女は言った。
「私と一週間過ごしてくれたら、全部あげる」
そう、言ったのだ。彼女が、神様に売り払った未来は三億円
欲したのは「幸せな最後」そして残念な事に彼女が縋るのは
王子様なんかじゃなくて
どうしようもない俺なのだ。だからこれは、ハッピーエンドなんかじゃなくて
終わる為に始まる物語
話数:全78話
ジャンル:ラブコメ
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
この作品のヒロインはとても純粋でまるで穢れをしらぬ赤子のようだ。一つ、彼女のエピソードをあげるとすれば、食後、彼女は犠牲にした牛を思ってか、ごめんね、ごめんね……と泣いていたことがあった。後に主人公の案によって、名前を付けてやる事になるが(牛:黒毛和牛ちゃん)、それから欠かす事なく毎食名前をつけては、ノートに大事に綴っている。また未知のもの、例えば漢字にだって一喜一憂する。そんな無垢に見える彼女には影がある。なぜって?彼女はあと一週間で死ぬからだ。もう死にたいと、そう彼女が願い神が叶えた。彼女はどこか壊れてしまっている。幸せな最後が欲しいと願うのだが、それが何なのかさえわからないというのだ。あなたなら、彼女をどう救いますか?彼女に、幸せな最後を贈ることはできますか?(完結済み、丁度、1巻分くらいで一気に読めました。本当におススメです!)
“一人しかいない、生前葬の葬儀会場。そこで、喪主であり、被葬者である少女……ユウキは言った。「私に幸せな最後(ハッピーエンド)を頂戴」「そうしたら三億円(私の全部)をあげる」――チアキは奔走する。恵まれなかった半生を送ってきたユウキに””ハッピーエンド””を贈る為……。しかし、””終わり””が近づくにつれ、彼は煩悶する。――『ハッピーエンド』とは、本当に『幸せな最後』なのか……――どことなく詩的で、幻想的な印象を抱かせる文章が特徴的な作品です。主人公チアキの、感情の揺れが丁寧に描かれ、彼とヒロインの行く末には、深い感動を覚えます。チアキとユウキの向かう先は、『幸せな最後』なのか……それとも……?”
二人きりの生前葬。残された時間は僅か一週間。『普通』と言う名の幸せ?『幸せ』と言う名の普通?薄幸の少女は『幸せな最後』を探す悲しいシンデレラ。 未来を売り終わりを望むも、彼女は全てを捨てきれず、せめて最後はハッピーエンドで……。 そんな彼女の願いを叶えるべく、主人公が立ち上がる。ハッピーエンドのその先を目指して……