評価:★★★★☆ 4
宙地原世界では、800年前の『皇帝』と皇族御三家の失踪から『領王』制度が誕生し、領地争いが現代まで続く。そんな中、運命的な出会いを果たした少年と少女がいた。
――水族の水城輝夜。彼は幼い時に、藍領地『領王』になるという少年の誓いを聞き届けた思い出がある。ところが、9年振りに戻った藍領地の『領王』に君臨していたのは機國敦美という少女だった。
――機械族の機國敦美。彼女は幼い時に、藍領地『領王』の座に挑む誓いを種族不明の少女に捧げた思い出がある。だがその後、少女は見つからず、探し続けながら『領王』を務めていた。
【領王少女は恋を識る】続編。
侵略未遂事件から1ヶ月後。藍領地にバラまかれた偵察アプリによって、敦美は輝夜に忍び寄る魔の手を知る。一方、輝夜は地下で不気味な男に接触した瞬間から、月族の皇子として宙地原世界の覇権の在処を問う争いへと巻き込まれ始める。
話数:全141話
ジャンル:異能バトル
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
日本的な人名や地名がつけられており、人々が皆、火や水などの種族に応じた能力を持った世界が舞台です。生活水準も現代日本に準じたもので、現代和風ファンタジーとでも評するべきでしょうか。 物語はとある理由から様々な領地を一家で転々と暮らしてきた少年、水城輝夜が、幼いころに暮らした地域で再び暮らすことになったところから始まります。 疑いなく信じていた自身の過去、生い立ち、日々の暮らしに隠されていた真実に彼が近づいていくのが『眠る月の皇子』の面白さですね。 各種族の思惑が交錯する中、輝夜と彼が幼いころに出会った少女であり、領王でもある機國敦美との果たされそうで中々果たされない再会もまた、この作品の魅力です。 キーワードには「女性向け」や「少女小説」とありますが、幅広く楽しめる作品と思いますので、皆さん読んでみてはいかがでしょうか。