こらナッちゃん、魔神（幼女）をイジメちゃいけません！ ～序列一位の『ホワイトクラス』に育った娘が、世界最強の武闘家として名を馳せるそうです（父親同伴）～

　二十年前に勇者パーティーを脱退した、四十手前のおっさん武闘家ダイ・サカマキは、天から降りてきた義理の娘、ナツと共に、三代目魔神キーラが住む辺境の森で暮らしていた。
　そんなある日。ナツが本土に渡り、冒険者になりたいと言い出した。ナツの実力は冒険者序列一位の『ホワイトクラス』に匹敵するが、父親としてはやはり心配が絶えない。
　そこでダイは、ナツを本土に見送ったあと、すぐさま自身も旅支度を済ませ、キーラと共に娘の後を追い始めたのだった。

「……ダイよ、これは世に言うストーキングというやつでハ？」
「キーラ。よく聞け。これはただ、お父さんが娘に付きまとっているだけのことだ」
「言ってル！　付きまとっているってすでに自供してル！」
　
　念願の世界に旅立ったナツは、世界を救った五英傑の末裔のひとり、サラ・ウィンデラサスと出会い、勇者パーティー選出試験に参加することになる。
　ダイもまた、勇者パーティー時代の元メンバー、ゴートン・ラドクリフやマルス・フェルトスと再会し、様々な陰謀を目にすることになる。
　
　これは、森に覆われた世界フィヴェオルで繰り広げられる、純粋な父娘と魔神の物語。