評価:★★★★☆ 3.9
ウッドシーヴェルは体に紋章を持ち魔法を使う”紋章持ち”と呼ばれる種族。
村を救った(記憶はないけど、虚像の)英雄としてのらりくらりと暮らしていた彼だったが、ある日その場所を追われ、腐敗しつつある世界を救う真の英雄になる、と決意したまではいいんだけど。現れる敵、現れる敵みんなめちゃくちゃ強すぎだろ!?
いつの間にかくっついて来てた変な女は攫われるわ、国同士で戦争始めるわ、力は奪われるわ、その間にもなぜか大地はどんどん腐っていく。
なのに自分について来てくれるのは変な奴らばかり。
こんなんで世界を救って真の英雄になることができるんだろうか。
命がかかっているのに彼が笑う理由とは。四話目から部分ごとにイラストが入っています。苦手な方はお手数ですが非表示お願いします。
こちらはツイッターの診断メーカー、魔法っ子で出た結果を元に作り上げています。
お名前と診断メーカーの結果はお借りしておりますが物語、登場人物の性格等については私が考えたものでありフィクションです。ご了承ください。
話数:全68話
ジャンル:アドベンチャー エピック・ファンタジー
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
超絶に御上手なイラストはスルーさせて頂くとして。既に4件ものレビューが寄せられた作品、面白くない筈はないものの、何故か読み手が望む爽快感とは無縁である。何故か?それはあまりにも敵が強過ぎるから。故に、読後中のカタルシスはなかなか得られない。サクサクチートストーリーとは対極の位置にあると言えよう。しかしながら、第五十八話にして漸く作者の拘りに合点がいった。ネタバレになるのであえてその点には触れないが、全てはここに集約されていたのだ(尤も、その先に何が待っているのか現時点では知る由もないが)。謂われなき迫害にもめげず、彼らは笑う。我々はその笑いに救われる。「俺、ちょっくら世界救いに行ってくるわ」前途は多難、勝算ゼロ、英雄には程遠い非力なウッドシーヴェルはそれでも前しか向かない。視線の先には明日がある。今日は駄目でも明日ならきっと……
ハイファンタジーとは、ただ単に現実と異なる世界で起きた物語を指すのではない。現実と切り離された異なる世界で織り成す、その世界でしか起き得ぬ事を如実に描き示す物語の事を指すのだ。そしてこの作品はまさにハイファンタジーを冠するに相応しい作品だと言えるでしょう。世界が、大地が腐っていく……その中で現実を受け入れ、自分に力が無くても前に進もうとする一人の青年と少女。自分達に与えられた力は忌まれた力なのだろう。哀しみを乗り越えて、彼等は行く。その先はまだ何も見えてはいない。けれど、生きていきたいから。理不尽に負けたくないから。是非とも、そんな彼等の行く道を見届けて下さい。物語の描き方、話の流れ、展開の作り、どれをとっても非常に安定した小説です。一読あれ。
状況描写が非常に上手で 主人公たちの 会話など自然体でお話自体もよくできていると思います 読みやすく先にどんどん進める感じではとても良かったです 主人公たちの会話も自然体で 不自然さはあまり感じられませんでした 純粋なファンタジーといった感じですね好感が持てます 応援させて頂く為レビューさせていただきました また別の作品も読んでみたいですね ではまた
重たいトランクも、歩きやすい靴も要らない。読者はただページをめくり彼らと旅にでるだけ。ふと手に取り読み始めたら、あっという間に、最新まで読み終えてしまいました(4月30日現在)旅に出た紋章持ちと呼ばれるウッドシーヴェルは、何人もの仲間たちや敵や協力者と出会うというおはなしです。そのひとつひとつがなんともドラマチックで、1人につき結構なボリュームがあるはずなのですが、パズルのピースがはまるよう、物語はうまくうまくスピーディに駆け抜けていきます。ストーリー、文章……良いと思える点はたくさんありますが、最も目を引くのはやはりその構成でしょうか。また美麗な挿絵がふんだんに使用されているため、絵本のような感覚で、手軽に読めるのも推すべきポイントです。傑作ライトファンタジー、ぜひ彼らとの旅をお楽しみください。
ツイッターというSNSには、名前を入力するだけで、ランダムにキャラクターを自動生成してくれるツールが存在します。大抵は「自分の名前でこんなのが出た~!」と笑っておしまいです。ところがどっこいこの作者さん、そのたくましい想像力で、ランダムに作られたキャラクターで物語を紡ぎ始めました!個性あふれるキャラクター達がコメディチックなやりとりをするなか、冷静に見ると、置かれている状況は過酷です。両親が死んでたり、村が燃えたりと、序盤からスピーディに王道RPGのような展開をなぞります。「ちょっくら世界救ってくるわ!」と旅に出た主人公は、英雄として笑うことができるんでしょうか。ワクワクドキドキの冒険をあなたに!